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キャパの十字架

キャパの十字架

キャパの十字架

作家
沢木耕太郎
出版社
文藝春秋
発売日
2013-02-19
ISBN
9784163760704
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キャパの十字架 / 感想・レビュー

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遥かなる想い

NHKスペシャルで放映された沢木耕太郎のノンフィクション。戦場カメラマン ロバート・キャパが1936年スペイン内戦で撮影した「崩れ落ちる兵士」の真実を丹念に追う。この写真は本当に銃撃されたところを撮影したものなのか 本当にキャパが撮影したのか、恋人のゲルダが撮影したものではなかったのか・・沢木耕太郎らしく丹念に描いていくが、だが取材の目的はキャパの虚像を剥ぐことではなく「キャパの背負った十字架」を時代を遡り体感することだったような気がする

2013/06/08

ウッディ

ロバート・キャパの代表作「崩れ落ちる兵士」その一枚の写真に隠された真実を追っていくルポルタージュ。時代背景や、構図の中の動き、撮影場所を調査してゆく、丁寧な検証が論文のようでした。真実がどうであろうと、多くの事を考えさせる1枚であることには変わりない。

2017/08/11

みっちゃん

読友さんのつぶやきで読んでみたくなりました。「ロバート・キャパ」高名な戦争カメラマン〜という以外、何も知識がなかったので、その名が「ペンネーム」だった事、イングリット・バーグマンの恋人だった事、40歳でベトナムで地雷で命を落とした事などから興味深かったです。その彼を世界的に有名にした世紀の戦争写真【崩れ落ちる兵士】に疑念を持った筆者が、何度もスペインに赴き、大量の文献・写真にあたり、様々な角度から推論を進めていく様子には唸らされました。導き出された結論には「うわっ!」と声が出ました。

2013/03/31

けい

スペイン戦争を象徴する写真「崩れ落ちる兵士」を撮ったキャパの写真の真実を筆者の純粋な探究心で追及していく様子を描いた作品。ドキュメンタリと思われるが、筆者の筆力のなせる技か、写真の不可解さがなせる技か、まるでミステリー小説の様に読ませてくれます。やがてノルマンディー上陸作戦でとらえた「波の中の兵士」に至るキャパ自身が背負った十字架の重さ、そして沢木さんをここまで捕えてしまった写真の魅力と戦争の悲しさを感じずにはいられませんでした。

2013/09/11

yooou

☆☆☆☆★ マグナム、キャパ、そして崩れ落ちる兵士は僕にとってもフォト・ジャーナリズムの原点というべき存在でした。であるが故に手にし難い部分がありましたが、避けて通ることもできず漸く読みました。仰天であります。地を這うような調査を続けた沢木氏に拍手喝采です。そして苦悩を引きずるキャパの生き様。これまで以上にキャパを好きになりました。

2013/07/25

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