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デブを捨てに

デブを捨てに

デブを捨てに

作家
平山夢明
出版社
文藝春秋
発売日
2015-02-20
ISBN
9784163901992
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デブを捨てに / 感想・レビュー

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徒花

なんか、思ったよりも印象が違った。もっと、町田康とか木下古栗みたいにとことんシュールで不条理な文芸なのかと思いきや、思ったよりもぶっ飛んでなくて、マトモ。ストーリーはしっかりしているし、登場人物のキャラクターもいちいち濃ゆい。たしかに、社会の底辺あたりにいる人たちの悲哀に満ち溢れているのだけど、それに対してはなかなかユーモアにあふれて、意外と読後感が落ち込まない、という側面はあるものの、ちょっとAmazonとかの書籍紹介文は盛りすぎ。

2016/07/17

starbro

平山夢明の新作、ホラー色は薄れていますが、厭な小説集でCOOLな仕上りです。表題作の「デブを捨てに」と「マミーボコボコ」がオススメです。平山夢明はカルトな作家というイメージが強いのですが、読書メーターでは意外と登録が多く、ビックリです。但し、本屋大賞にはノミネートされないんだろうなぁ!

2015/03/31

みっちゃん

よくもまあ、これだけ次から次へとダメ人間ばかり沸いてくるもんです。実写で見たらきっと「うわっ!!」と目を手で覆ったり、「うっぷ…」と込み上げてくるものを抑える場面満載なんですが、ここまで突き抜けられると、逆に明るいというか、いや、むしろ清々しいわ。絶対にバッドエンドなんだけど、本当のクズ人間には鉄槌が下されるのも何か小気味いいし、このとんでもなく異形の女たちが、潔くてかっこよく見えたりして。ずっと笑いっぱなしの後で、最後には胸が熱くなってしまった表題作が一番良かった。

2015/08/28

澤水月

16秋無垢の祈り映画化情報コメに。いつにも増して最底辺、グログロでろでろのニンゲン達…だが全編に通底しているのは愛。ある社会現象モチーフいきなり出し仰天させたり、実話怪談仕込み題材形変え現れたりマニア初心者双方楽しませる。雑誌掲載時にも「夏の日のコーヒーフロート」の比喩には唸った(何が?読めば判る!)。ペーパーバック形態初め驚いたが凄惨なのにカラッとした作風に合う。もうホラーでくくれぬ深さ広さ。雑誌発表多数から書籍まで3,4年の精選加筆…真摯妥協なし、表題作は震災頃書かれたのかな…ボリビアは信じて待とう

2015/02/20

hit4papa

借金の肩代わりとして、貸主の超絶肥満な娘を捨てに行くという「デブを捨てに」他、痛くて、気色の悪い作品集です。えせ大麻を売りさばく少年「いんちき小僧」、テレビの大家族ものを揶揄した「マミーボコボコ」、容貌に難ありな風俗嬢と元殺人犯の男「顔が不自由で素敵な売女」とタイトルのインパクトは絶大です。著者の作品は、ルックスや金銭的な問題を抱えた人々が登場し、どSな差別表現ギリギリのことろまできてしまうのですが、嫌悪だけに終わらないものがあります。無理やりではあるものの、ラストに些かのほっこり感があるからでしょうか。

2017/10/23

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