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江戸おんな絵姿十二景

江戸おんな絵姿十二景

江戸おんな絵姿十二景

作家
藤沢周平
出版社
文藝春秋
発売日
2016-12-14
ISBN
9784163905730
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江戸おんな絵姿十二景 / 感想・レビュー

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じいじ

【海坂藩城下町 第3回読書の集い「冬」参加】没後20年記念本。藤沢は言う「浮世絵には無限の想像力をかきたてる世界が隠されている…」と。今作は、12枚の浮世絵を選んで小説をつけたもの。一つひとつは掌篇ながらも起承転結を整えた、氏の持ち味が発揮された奥深い味わいの12話です。主人公は、吉原の売っ子花魁から江戸市井の妻や娘、浮世絵をモチーフにした女たち。女の手練手管に翻弄される男どもには笑いました。藤沢氏が女の芯の強さ、いじらしさ、可愛さを、お色気も交えて見事に描き上げた傑作です。

2018/01/11

きさらぎ

藤沢周平没後20周年を記念して出版された掌篇。12枚の浮世絵に触発されて書かれた1月から12月までの季節に対応した、若干の遊びごころを含んだ江戸情緒豊かな話ばかりだ。話の内容ばかりではない。『おぼろ月』の中で、春の日暮れは急に暗くなるのではないということを「そこまで来ている夜と、しばらくはじゃれ合いながら、ためらいがちに姿を消して行く」という表現をしている。昼と夜が共存できる時間はほんの少しで、その別れを惜しむようにゆっくりと夜が来る。なんて素敵な表現なのだろう。

2017/07/03

baba

すでに読んだことがある短編集(「日暮れ竹河岸」)でしたが、触発されて書かれたと言う浮世絵が一緒に掲載されていて、たっぷりと情緒を堪能しました。

2017/02/05

花林糖

【海坂藩城下町 第5回読書の集い「冬」】浮世絵に触発されて書かれた十二人の女達のお話。図書館本で本を確認し即購入した本。1話目が大好きな鈴木春信の浮世絵でテンション上がりその後1話1話じっくり味わい読了。様々な女性達の生き様を濃密に描いた短編集でした。特にお気に入りは「おぼろ月」「朝顔」「十三夜」「明烏」「枯野」。

2020/01/11

Kira

図書館本。女を描いた十二枚の浮世絵に触発されて書かれた十二の掌篇と、その浮世絵を収録した、なんともぜいたくな一冊。まず浮世絵の女を見て掌篇を読み、絵の解説文を読んで、もう一度浮世絵を鑑賞した。絵には季節感がある。わずか十ページほどの掌篇には、女の情念が息づいている。江戸の女の姿を存分に味わった。

2022/12/19

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