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ホライズン

ホライズン

ホライズン

作家
小島慶子
出版社
文藝春秋
発売日
2017-04-20
ISBN
9784163906348
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「出身大学」や「夫の仕事」が物差しに! エグすぎる…”海外赴任妻”を待ち受けるさらなる仕打ちとは?

『ホライズン』(文藝春秋) ラジオ・パーソナリティやエッセイストとして活躍中のタレントの小島慶子さんが、このたび2冊目の小説となる長編小説『ホライズン』(文藝春秋)を上梓した。子供を抱いた女性が遠く水平線をみつめるイラストの表紙が印象的なその本は、南半球のある国に暮らす日本人妻たちのリアルを描いたものだ。

広いインド洋と大きな空、色とりどりの花や鮮やかなグリーン。潮風の心地よいビーチにはイルカが泳ぎ、地元の人々はリラックスした様子で思い思いのライフスタイルを楽しむ…そんな環境に住みながら、なぜか会社のヒエラルキーと同調圧力に絡めとられる日本人社会。物語が描き出すのは、そんな不自由な空間で折り合いをつけて生きていこうとする妻たちの姿だ。

主人公は夫の転職で南半球に移住することになり、出産と育児をひとりでこなさなければならない新米ママの真知子。もともと人付き合いが苦手な上に自信のなさと海外生活の孤独に追いつめられていた彼女は、ある日、免許センターで商社マン妻の宏美に出会い、現地での生活に小さな希望を抱くようになる。毎日娘を連れてビーチを散策するくらいし…

2017/6/23

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ホライズン / 感想・レビュー

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えりこんぐ

前回の女子アナ対決も面白かったけど、今回も好きだなぁ。海外に住む日本人妻たちの話。駐在妻のしがらみや女たちの本音がだらだら〜っと続くので、興味ない人にはしんどい読書だろうな。私はこの世界が大好物なので、だらだら楽しませてもらいましたよ( ´∀`) ご自身の経験を元に描かれているのだろうけど、もうネタ切れなんてことないよね? 次回作待ってまーす。

2017/12/13

marumo

スナック菓子をやめられないように、このテの本もやめられないのよ・・とちょっと自嘲気味。海辺の美しい街で駐在妻たちがマウンティングという設定はいかにも。それが読み進めていくうちに人物たちが多面的な血肉を通わせた人間に感じられ始め、一気に引き込まれた。かなり真面目な「人との関わり」の話しだった。世界一美しい海があって経済的な不安がないならいいじゃん、というのはあるけど。「多くの人に好かれるということは、それだけ多くの嫉妬が留保されているということだ」というのがこの作者らしいものの見方だと思う。

2017/07/30

yoshimi

『駐妻』経験者としては読み進むにつれ当時のことを思い出し複雑な気持ちに(笑)。ここまでエグくはなかったが、海外での狭い日本人社会の窮屈さは独特なのに違いはない。それにしても小島さんの人物描写はすごい。1人の人間の良いところ悪いところがとても丁寧に掘り下げて描かれていて、耳元で彼ら彼女らの息づかいが聞こえてくるようなリアルさ。ブラックなのに時々プッと吹き出す場面もあって、作品の重さを軽減してくれた。他の作品も読んでみよう。

2018/08/31

ga

舞台はオーストラリアのマイナー都市、3人の日本人駐在妻+ハッタリ系シェフの連れ子再婚妻の話。駐在妻っていっても航空会社は位が最も低いとか?派閥やヒエラルキーは何処までも付き纏ってくるのね。くだらないけど下衆くて大好き、こういうの。パース在住で日本と往復しながら仕事&子育て中の小島慶子が描くこのテーマ、もう7割がた実話なんだろうな、と。あえて主人公を鈍臭くしているけど、ま、そこも含めて色々あざとさが垣間見えて面白かったわ。エスパドリーユ連呼が何の拘りなのか気になったけど。。それでも駐在生活羨ましいなぁ。。

2017/08/31

なっく

参った!海外赴任の妻たちの狭い世界での、夫の自慢やらやっかみやら陰口やらの醜い足の引っ張り合いが延々と続く。実際そうなのかも知れないけれど、せっかくの開放的な赴任先で、ここまでの閉鎖社会とは女性は大変だ!みんな男に依存しすぎじゃないかなあ、自分を磨こうよ。と思いつつ著者を見ると、なーんだ、ご本人は美人女子アナ出身で日豪を行き来しつつエッセイスト。うまくおやりじゃないですか。じゃあここで描かれてる世界はなんなの?と思いつつ読了。

2017/12/04

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