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飛ぶ孔雀

飛ぶ孔雀

飛ぶ孔雀

作家
山尾 悠子
出版社
文藝春秋
発売日
2018-05-10
ISBN
9784163908366
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「飛ぶ孔雀」のおすすめレビュー

“伝説の作家”8年ぶりの新刊! あなたの一生の読書傾向を左右する、圧倒的密度の幻想小説『飛ぶ孔雀』

『飛ぶ孔雀』(山尾悠子/文藝春秋)

“伝説の作家”山尾悠子の新刊『飛ぶ孔雀』(文藝春秋)が5月10日に発売され、話題を集めている。

 山尾悠子は1975年、大学在学中に短編「仮面舞踏会」で作家デビュー。以来、『夢の棲む街』『オットーと魔術師』『仮面物語』など、幻想的な小説を相次いで発表し、読者を魅了してきた。しばらく新作が途絶えた時期もあったが、2000年前後から活動を再開。長編『ラピスラズリ』や初期作品をまとめた『夢の遠近法』が文庫化されたこともあり、近年その名があらためて認知されることとなった。

『飛ぶ孔雀』は、前作『歪み真珠』以来8年ぶりとなる新作である。今年の春先に発売がアナウンスされるや、ネットもリアルも大いにざわつき、本好きが顔を合わせると必ず「山尾悠子さんの新刊が……」という話になったものだ(誇張ではなく、本当に!)。発売から一か月以上たった今日でも、その静かな熱狂はじわじわと広がり続けている。

 端的に言って『飛ぶ孔雀』はとんでもない小説である。幻視の力に圧倒され、めまいがし、心拍数が跳ね上がる。自分がいけない本を読んでいるのが理屈抜…

2018/6/18

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飛ぶ孔雀 / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

久しぶりの山尾悠子さんの新作。てっきり、いつもの国書刊行会からかと思いきや、文藝春秋からの刊行とは意外でした。そして舞台も日本らしき所というのが珍しい。どこでもない舞台に六甲と京都をつい、重ねてしまいました。連作短篇集「不燃性について」はカフカ的な物語。しかも各話の最後の一文がいきなり、時がある程度、飛んでからの結末を書くのでその脈絡のなさに首を捻るしかありませんでした。もしかして表題作と交互に読んでいたらつながりがあるものなのだろうか。踏んじゃいけない芝って妖精の輪みたいなもの?再読せねば。

2018/06/24

コットン

大好きな作家なのに134ページ(約半分)で1ヶ月ほど進まず。たしか『増補 夢の遠近法』の腸詰世界における火の発見だったかとパラレルワールド的なものかも知れないなどと考えながら読んでいました。私にとって今までのサクサク読め、それが早すぎて名残惜しいという山尾作品とは今回は違った。もちろん随所に面白い所はあるのですが…。ゆっくり完読しようと思う。

2018/07/13

NAO

なんだか昔懐かしいような、でも荒廃し始めた未来とも思えるようなところを舞台とした『飛ぶ孔雀』と『不燃性について』の連作短編。『飛ぶ孔雀』と『不燃性について』は、舞台が同じだというだけでなく、いくつもの共通のモチーフがある。妖しげな世界で、人は何かを怖れ、何かから自分たちの大事なものを守っている?なんだかよく分からない、よく分からないけれど何ともいえない雰囲気に飲み込まれることが嫌な感じではない、不思議で幻想的な世界にどっぷり浸った。

2018/10/20

Akihiko @ VL

山尾悠子さん初読。泉鏡花文学賞受賞作。孔雀は七色極彩色。しかして世界は石灰色。かくも奇妙な道筋が童を底へと誘い込む。歌え、唄え、謳え。その囀りは闇に轟き、光を劈く火矢となる。猪口に注がる言葉の波に、人は酔い痴れ崩れ行く。さぁ、いざ飛ばん。幻夢と悪夢が織り重なる彼岸へ。

2019/01/12

HANA

酒に酔い花に酔う事があるように、文章にもまた酔う事がある。著者の本を読むたび思うのだが、まるで本を読むというより絵画を見ているようで、細部に分け入れば分け入るほど全体が捉えにくくなる。本書は特にそれが顕著。登場人物は主体というより絢爛たる言葉を彩るためだけに存在するようで、読み進めるほどことばの迷宮に捉えられいつしか自分がどこを彷徨っているかわからなくなる。この読書感、『黒死館殺人事件』に通底するものがあるような気がする。 ことばによる迷宮にして大伽藍、堪能させていただきました。筋は未だわからないけど。

2018/12/31

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