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淀川八景

淀川八景

淀川八景

作家
藤野恵美
出版社
文藝春秋
発売日
2019-04-22
ISBN
9784163910123
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淀川八景 / 感想・レビュー

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ウッディ

父の再婚によって出来た弟の野球の試合、婚活BBQパーティ、高校生の自主制作映画のロケ地等々、淀川の河川敷を舞台にして繰り広げられる8編の人間模様。どれもほろ苦く、少し切ない物語でした。梅田スカイビル、中崎町、スーパー玉出など、大阪人には馴染みの風景ゆえに、胸にしみじみと染み入りました。特に、流産した妻の気持ちに寄り添えなかった自分と向き合う為、淀川河口から琵琶湖まで徒歩で遡る「ポロロッカ」は、宇治や天ヶ瀬ダムなど自分にとっての懐かしい風景が描かれており、自分もやってみようかと思いました。

2019/10/12

みかん🍊

大阪と言う事でもっと泥臭いかと思ったら切ない物語が多かった、淀川を背景の8つの物語、淀川は琵琶湖まで繋がっていたんだ、川沿いに琵琶湖までの旅の風景も見てみたくなった、GWに梅田へ行ったばかりなのでスカイビルや空中庭園等、そして天神橋筋商店街、知っている所が出てきてちょっと嬉しい、「黒い犬」「自由の代償」が好きだった。

2019/06/07

hiro

藤野恵美さんの作品を読むのは初めて。淀川八景という題名にひかれて読んだが、八景というように淀川が舞台の八編の短編集。何かしら苦しみを持って生活をしている主人公達の淀川が絡んだ物語だが、最後にすべて解決とならないところが、逆に余韻となっている。『婚活バーベキュー』では女性主人公の男性陣に対する心の中で呟く大阪弁の啖呵がいい。また、流産のあとすれ違い始めた夫婦、その妻を置いて、アマゾンではなく、淀川の河口から琵琶湖に向かって、一泊二日で淀川左岸を歩いて遡っていく夫の『ポロロッカ』が一番心に残った。

2019/08/18

よつば🍀

「あの橋のむこう」「さよならホームラン」「婚活バーベキュー」「ポロロッカ」「趣味は映画」「黒い犬」「自由の代償 」「ザリガニ釣りの少年」大阪を舞台に描いた8つの短編が収録。登場人物は身近にもいそうな人達ばかり。母のDVによって心に澱を持った姉妹、両親の離婚・再婚・離婚で気持ちが揺れ動く小学生、婚活にあえぐ33歳の女性、妻の流産で気持ちにズレを感じる夫、イジメに合いながらザリガニを釣る少年、それぞれの心の機微が繊細に丁寧に描写されている。お気に入りは「自由の代償」生涯独身を誓った男性の心情にリアルを感じる。

2019/05/14

ゆみねこ

淀川を舞台にした8つの短編集。私のイメージする大阪とちょっと違って、哀愁漂う物語がほとんど。ただ、忘れっぽい私にはすぐに内容を忘れてしまいそう。

2019/06/18

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