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カインは言わなかった

カインは言わなかった

カインは言わなかった

作家
芦沢央
出版社
文藝春秋
発売日
2019-08-28
ISBN
9784163910697
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「カインは言わなかった」のおすすめレビュー

渦巻く疑念、さまよう殺意……。“どんでん返しの女王”が放つ、衝撃のアートミステリー!

『カインは言わなかった』(芦沢央/文藝春秋)

『火のないところに煙は』(新潮社)が本屋大賞にノミネートされ、ミステリーファン以外にもその名が広く知られるようになった芦沢央。待望の新作となる『カインは言わなかった』(文藝春秋)は、芸術に人生を捧げた者たちの苦悩と葛藤を、周囲の人びとの視点を交えながら描ききった、サスペンス色濃厚な長編ミステリーだ。

 大学生・嶋貫あゆ子の携帯に、恋人の藤谷誠から奇妙なメッセージが届いた。記されていた文字は、「カインに出られなくなった」。それ以来、誠とは連絡が付かなくなってしまう。カインとは、誠が所属するバレエ団・HHカンパニーの次回公演『カイン』のこと。旧約聖書に登場する人類最初の殺人者・カインを演じるため、誠はこれまで厳しい練習に耐え抜いてきた。それが公演3日前になって「出られなくなった」とは? 不安に駆られたあゆ子は、必死になって恋人の足取りを追いはじめる。

 一方、不動産会社に勤める皆元有美は、物件探しに訪れた男・藤谷豪に声をかけられ、誘われるままに肉体関係を結んでしまう。気鋭の画家として活躍する豪は、いかにも異性…

2019/8/22

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カインは言わなかった / 感想・レビュー

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しんたろー

狂気に支配された重苦しさで読んでいて辛い…カリスマ芸術監督・誉田に翻弄されるダンサー・誠、誠の彼女・あゆ子、誠の弟・豪、豪の彼女・有美、誠のダンサー仲間・和馬、誉田に追い込まれ死んだ娘の父・松浦、6人のギリギリの心情が濃厚に描かれているからだ。芸術の世界に身を置く者たちの焦燥感と愛する者に届かない悲哀がヒリヒリと伝わってくる。何より、冷徹で厳しい誉田が恐ろしく、映画『セッション』の鬼教官JKシモンズの顔が浮かんだ。終盤の展開に圧倒されたし、群像劇としても好きだが、犯人の心情をもう少し描き込んで欲しかった。

2019/11/08

ウッディ

カリスマ芸術監督誉田が率いるバレエ団、主役に抜擢された誠は、稽古で徹底的にいじめ抜かれ、「舞台に出られなくなった」という言葉を残し、公演二日前に連絡が取れなくなる。代役オーデションで選ばれたのは、誠とルームシェアする尾上だった。「カインとアベル」という兄弟憎悪をテーマにした舞台をモチーフに誠と弟豪の物語が進む。役者に妥協を許さず、追い込む誉田の言動は、指導か、パワハラか?代役が果たした本当の役割を知った時、芸術家は舞台を成功させるためにここまでするのかと驚き、知らなかった世界を垣間見た気がしました。

2020/02/10

Yunemo

状況設定が理解出来ないままに最後まで。殺人というミステリー性が余りにも唐突過ぎて。バレエと絵画、兄弟、翻弄される女性達、それぞれの立場での心情が読み取れなかったのかな。全体を通して重苦しい雰囲気に飲まれた感。本作が貫いているのは芸術性の追求、と想われたものが殺人という範疇で、何となくの唐突感についていけないところもあって。知らないバレエの描写が繊細であったのもひとつの原因かも、なんてことを一人想い。でも著者独特の表現「動きの語彙力」、バレエを知らない自身に、この言葉が理解の一助となり、この世界観に嵌って。

2019/09/16

fwhd8325

前半は面白く読み進めていましたが、後半になるに従って魅力が薄れてしまったように感じました。読んでいて思い出していたのが、映画「Wの悲劇」です。劇中劇の醍醐味というのでしょうか、この物語に共通した面が多いと感じました。

2019/11/10

cinos

新作バレエの公開直前、主役の失踪をメインに複雑な人間関係を多視点で描いていて、何が起こっているのか、何が起こるのかぐいぐい読ませます。ラストはそうなんですね。

2019/09/22

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