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本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式

本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式

本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式

作家
石井光太
出版社
文藝春秋
発売日
2019-09-27
ISBN
9784163911038
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「本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式」のおすすめレビュー

貧困にあえぐ人々の根底に横たわる「心のガン」

『本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式』(石井光太/文藝春秋)

 貧困は自己責任なのだろうか? ネット上でたびたび起こる激しい生活保護バッシングやホームレスに対する自己責任論。バッシングのベースには、「自分の意思で自由に道を選択し続けた結果」その人の今の人生がある――貧困に陥ったのは怠惰で、社会性に欠け、お金を管理できない本人に問題があるからだ。そんな感情があるのかもしれない。だが果たしてそれは本当なのだろうか?

 国内外の「貧困」の現場を取材し続けてきたノンフィクション作家・石井光太さんが上梓した『本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式』(石井光太/文藝春秋)は、数々の衝撃的な事実とともに、貧困問題の本質をえぐり出す。ここではその一部を取り上げたい。

■「心のガン」ともいうべき「自己否定感」

 世界第3位の経済大国である日本。しかし十数年前に比べて「中流層」が激減して格差が広がり、日本は先進国のなかでも高い「相対的貧困率」を示す。相対的貧困とは、年間の等価可処分所得の中央値の半分以下、金額でいうと122万円未満(一人世帯の場合)の生活を強い…

2019/10/21

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本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式 / 感想・レビュー

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zero1

貧困は自己責任?何故、貧困が悪循環に繋がるのかを17歳向けに述べた本。自己否定が【心のガン】と著者は訴える。進学できず貧困が次の世代に継承される。だが救いはある。無料塾やこども食堂、【頼れる大人】による活動も紹介。人身売買や売春、違法薬物や各国のスラム、貧困ビジネスなどシビアな現実も描かれている。【「無関心」という核ミサイル】は心に刻みたい。凡人でも世界は変えられる。【当事者パワー】は偉大。間違いなく今年のベスト本候補。多くの人に読んで欲しい。

2021/11/30

けんとまん1007

高校生向けに講義形式で書かれた本。貧困という言葉から連想することは、人の数だけ違うと思う。通して読んで、貧困から連想することが、広がった。それぞれの国・地域の状況によっても違うし、時代とともに変化もしていく。ただ言えることは、連鎖する可能性が強いということ。まさしく、負のスパイラル。今のこの国でも、おそらく、拡大しているのだと想像する。しかも、それを固定化する方向に向かっているのは、何故なのか。

2021/09/07

ずっきん

YA 柔らかな語り口で、日本や欧米の客が「わあ、ハンバーガーセットより安い♪」と小学生くらいのカンボジア少女を買春する話までガッツリ。少年兵、オレオレ詐欺加害者の言い分。貧困を放置した社会はしっぺ返しを食うと。

2020/12/10

さぜん

17歳の若者向けて石井さんが語る貧困のお話。年代は関係なく誰もが知らねばならぬ現実だと思う。貧困が生み出す自己否定感が様々な問題を引き起こす。貧困でなくても自己肯定感を持ち続けることは難しい。心の豊かさをどう育てるか。未来は若者にしか作れない。まずは知ること。関心を持つこと。大人も子供も誰もが。

2021/06/08

breguet4194q

最下層の生き方を知って、自分の生き方を見直す。自分に何ができるのか、改めて考えさせられました。

2020/10/01

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