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きみの正義は 社労士のヒナコ

きみの正義は 社労士のヒナコ

きみの正義は 社労士のヒナコ

作家
水生大海
出版社
文藝春秋
発売日
2019-10-04
ISBN
9784163911069
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「きみの正義は 社労士のヒナコ」のおすすめレビュー

セクハラ相談、バイトテロ、不払い残業代に介護時短拒否……「働くこと」にまつわる問題に、社労士はどう対処する!?

『きみの正義は 社労士のヒナコ』(水生大海/文藝春秋)

 2018年に国会で可決された働き方改革関連法が、順次施行となった2019年。なかでも、有給休暇5日以上取得の義務化──年間10日以上の有給休暇が付与された従業員に対し、従業員から有給休暇取得の申し出がなければ、会社から時季を指定して取得させることが会社の法的義務となる──などについては、「有給休暇が取りやすくなるかも!?」と期待した人、実際に恩恵を受けた人も多いのでは?

 ところが、働く人々に有益な法律が整備されたとしても、それをかいくぐろうとする人はいる。労働者を雇う経営者だ。企業と、そこに身を置き働く人々、そのあいだに生じる問題について解決をはかろうとするのが、社会保険労務士、いわゆる社労士である。『きみの正義は 社労士のヒナコ』(水生大海/文藝春秋)の主人公、朝倉雛子の職業だ。

 2018年、春。元派遣社員の雛子は、社労士事務所に就職して2年目の春を迎えた。雛子が勤める「やまだ社労士事務所」は、所長とその妻、ベテランパート女性、そして雛子の4人から成る小さな事務所。今年28歳になる雛子は…

2019/10/25

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きみの正義は 社労士のヒナコ / 感想・レビュー

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ででんでん

昨年からの継続本読了。1作目よりかなり成長したヒナコちゃんが活躍。いろんな職場のさまざまな問題が読みやすく描かれ、興味深く楽しく読めた。私のような無知なものには、ちらちら出てくる法律知識もへえ~そうなんだとためになる。働くこと、仕事というテーマに常に関心があるので、まだまだ続けてほしいシリーズ。5編目だけ、すこしわかりにくかった。(たぶん読み手の理解力のなさによる)

2020/01/02

ひさか

オール讀物2018年12月号:わたしのための本を、2019年2月号、書下ろし:春の渦潮、藪の中を探れ、らせん階段を上への5つの連作短編を2019年10月文藝春秋から刊行。前作とは違い、プロとしての朝倉雛子の活躍が楽しい。育ちました。

2020/11/23

yukision

社労士が主人公のお仕事小説。仕事に関する法律のプロとして弁護士以上に身近な存在だったことを恥ずかしながら知らなかったので、一層新鮮で勉強になった。

2020/03/10

ぶんこ

読んでいて何度もため息が出てしまいました。社労士の仕事がこんなに大変だとは思いもしませんでした。そして今の時代の雇用関係にも驚かされました。アルバイトは責任を持たされる事もなく、福利厚生の恩恵にもあずかれないけれども、いつでも辞められる・・・という認識でした。果たして法律によって働く人の環境は良くなったのでしょうか?疑問になってくるような案件揃いでした。

2019/12/23

キンモクセイ

社労士になって2年目の朝倉雛子。今回もまたいろいろな問題が起こる。雇用が有期雇用から無期雇用へ変わるが経営者は辞めさせたい。女性は結婚出産があると働くのにやっぱり不利だ。会社側の言い分もわかるが、使い捨てのような感じがしてとても嫌な感じ。年齢を偽って働いていた従業員、人件費削減のため残業代を申請しない書店。男性社員が出張中に女性上司にセクハラを受けた?など前作よりは成長した雛子だが、実際には社労士さんがここまでかかわらないような。なので雇う側も雇われる側も勉強は必要かな。

2020/07/24

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