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わが殿 下

わが殿 下

わが殿 下

作家
畠中恵
出版社
文藝春秋
発売日
2019-11-27
ISBN
9784163911298
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わが殿 下 / 感想・レビュー

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鉄之助

七郎右衛門の大活躍がいよいよ止まらなかった。80石取りの下士が、藩直営の商店「大野屋」を全国に5店も開き、軌道に乗せていくのには、驚いた。妬む保守派に、時には、命を狙われようとするが、最後まで「わが殿」が守り抜く。仕事が集中する”やり手サラリーマン”が活躍できるのも、才能を見抜き伸ばそうとする、経営者がいてのこと。現代にも通ずるテーマで、身近に読めた。ただ、最終章が、あまりにもサラリでちょっと物足りなさも。”天空の城”として人気の越前大野城が出てこないのも、残念!

2020/03/21

やま

わが殿(下) 2019.11発行。字の大きさは…小。 幕末期に越前国大野藩7代目藩主・土井利忠は、藩政改革を行います。その執行役として内山七郎右衛門が利忠公を財政面でよく支えて行きます。 内山兄弟は、長男・七郎右衛門が財政面を、次男・隆佐が軍事面を、末っ子の介輔が隆佐のあと軍事面を担当します。 明治維新後に薩長に味方した藩以外は、苦境に立たされますが、七郎右衛門が始めた大野屋が大野藩の家臣たちを支えて行きます。→

2020/09/20

初美マリン

幕末の福井県大野、この小藩の財政を立て直した男。藩主が英邁で部下を信頼する。地味ですけどいいですね。さらりとした小説。

2020/08/26

とろとろ

下巻は大野屋の利益で藩校の開設や病院の建設、蝦夷地開拓などを行い、また巨大な北前船を所有して更に大きな利益を得、洋式の帆船まで建造するという、いくつもの大きな事業を手がける。維新の際、黒字だった藩は、この大野藩の他には密貿易や上手く殖産興業に成功した藩だけだったとか。この話の中にも出てくるが、そうした藩はやはり富藩強兵みたいなことに走る。富が力を生み遂には明治維新に至るということなのか。徳川幕府が250年も続いたのは、各藩を赤字化させる制度が実に巧妙だったからだと改めて感じだ次第(そっちか)。

2020/07/08

史実を基にした作品でこんなに感動したのは初めてかもしれない。七郎右衛門とわが殿の関係性が素敵だった。

2020/12/28

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