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文豪春秋

文豪春秋

文豪春秋

作家
ドリヤス工場
出版社
文藝春秋
発売日
2020-06-12
ISBN
9784163912141
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「文豪春秋」のおすすめレビュー

娼妓と遊びまくり、生きたままアルコール漬け…スキャンダルだらけの私生活が暴かれる文壇事件簿

『文豪春秋』(ドリヤス工場/文藝春秋)

 素晴らしい作品を生む人間が必ずしも素晴らしい人間とは限らない。特に文豪と呼ばれた人たちは、ネジがいくつか外れたような退廃的な人間ばかりだ。私生活ではワイドショー顔負けのとんでもない事件を起こしていた人たちも多いのだ。

 そんな文豪たちのエピソードを教えてくれるのが、『文豪春秋』(文藝春秋)。文藝春秋創業者・菊池寛が文豪の秘密をこっそり教えてくれるというスタイルで繰り広げられるマンガ版文壇事件簿だ。作者は、『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』シリーズで知られるドリヤス工場さん。端的にわかりやすく文豪たちの面白エピソードをまとめてくれるから、どんどんページが進む。

 お笑い芸人で、芥川賞作家の又吉直樹も「常識を超えた変態性を知ると、その作家の作品に触れたくなるのが不思議。楽しみながら、読書欲を掻き立ててくれる漫画です」と本書を絶賛。実際にこの本をもとにほんの少し文豪たちの私生活を覗いてみるとしよう。

「芥川賞を下さい」…選考委員にお願いし続けた太宰治  太宰治といえば、誰もが知る文豪だが、…

2020/7/3

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続きは本書でお楽しみください。

2020/7/7

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<第5回に続く>

2020/7/6

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文豪春秋 / 感想・レビュー

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TakaUP48

先日「文豪、社長になる」で、創業者・菊池寛の苦労話を読んだ。その「文藝春秋」に関わった小説家や、周辺の人々の人生を手短にまとめたマンが。「吾こそはいかに売らんかな」の小説家たちは、男女の差がなく、何と気まま、わがまま、思ったままに突き進む人達なのか。ワイドショー顔負けの実生活、週刊文春に叩かれまくる文壇事件簿。普通の人?なら売れるはずもなく、どこか常軌を逸した人でなくては…。その感覚が、尖っていた故に売れた人達なのでしょうね。今の時代なら、叩かれまくった人々が教科書に「文豪」として載っているのが面白い!

2023/10/25

ミライ

太宰治、芥川龍之介、夏目漱石、与謝野晶子などなど、様々な文豪の秘話や面白エピソードを紹介した漫画(著者は「有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」のドリヤス工場さん)。とんでもない酒豪、借金しまくり、極端な潔癖症だったりと文豪面白エピソードがズラリと並ぶ。案内役は文藝春秋を創刊した菊池寛(の銅像時々絵画)と編集者の女性、この二人?の掛け合いも面白い。しかし、明治~昭和初期に活躍した文豪は破天荒でぶっ飛んだ人が多い、誰よりも人生楽しんだからこそああいった作品が書けたのだと実感した。

2020/06/18

sofia

先日行った菊池寛記念館に置いてあり「又吉絶賛!」と帯にあるので借りてみた。昔の教科書にも載る有名な作家たちのとんでもエピソードが読みやすいマンガで、銅像の菊池寛が語る。まさに文壇事件簿。令和の時代ならネットで炎上することばかり。こういうエネルギーの強い人たちは令和じゃつぶされちゃうなあ。

2023/10/16

kei-zu

並み居る「文豪」を巡る事件の数々を菊池寛(の銅像)が解説。水木しげるタッチのとぼけたやりとりがおかしい。 それにしても、文豪ともなると個性の強い方々ばかり。胃にもたれて、読了に時間がかかりました(^。^;)

2023/04/24

ねこさん

文藝春秋の社屋に置かれた菊池寛の銅像が、文豪達の思い出を現代の女子社員に語る。ドリヤス氏の水木サンと文学への愛が、偏執的でどこか投げやりな時代の空気を伝える妙味。太宰の伏して懇願から始まり、逐電した小林を探す中也の顔がオタンコナスだった等、楽しめる内容。檀一雄が少年の頃、片栗粉でトロミをつけることを初めて知って嬉しかった云々あるが、自分も10歳の頃、人差し指で溶いた片栗粉を冬瓜の吸物にチロチロ落としてトロミをつけたことを思い出した。さんま、さんま、さんま苦いか塩つぱいか。作家が生きた春秋が感じられる良書。

2021/02/03

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