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パチンコ 下

パチンコ 下

パチンコ 下

作家
Min JinLee
ミン・ジンリー
池田真紀子
出版社
文藝春秋
発売日
2020-07-30
ISBN
9784163912264
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「パチンコ 下」のおすすめレビュー

話題の全米ベストセラー、ついに日本語版が刊行! 在日コリアン一族の4代にわたるドラマを熱く描く『パチンコ』

『パチンコ』(ミン・ジン・リー/文藝春秋)

 アメリカで2017年に出版された韓国系アメリカ人作家ミン・ジン・リーの長編小説『パチンコ』の日本語版が、文藝春秋より刊行された。同作はニューヨーク公共図書館の「2017年のベスト・ブック10冊」やアメリカでもっとも権威がある文学賞のひとつ「全米図書賞」最終候補に選出され、オバマ前大統領の「2019年のフェイバリット・ブックス」リストにも入った全米ベストセラー。その絶賛に近い高評価が日本にも伝わり、“パチンコ”というちょっと変わった興味をひかれるタイトルと、在日コリアンが主人公で物語の大半が日本を舞台にしていることが話題になって、海外文学ファンから邦訳が待ち望まれていた作品だ。

『パチンコ』は1910年から1989年まで、4代にわたる在日コリアンファミリーの壮大な年代記を描く。物語が始まるのは韓国併合の直後、釜山の近くの島にある漁村だ。漁師の親と暮らす体に障害のある息子フニのもとに、15歳のヤンジンという若い娘が嫁いでくる。

 彼女は何度も流産を繰り返した末に健康な女児、ソンジャを出産。ヤンジンとソンジャの…

2020/7/30

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パチンコ 下 / 感想・レビュー

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鉄之助

「なぜなんだ?」小説を読んで、こんなにショックを受けたのは、初めてだった。下巻の主役ノアの自殺は、私にとってはあまりにも唐突。「朝鮮人の血管には、あまりにも多くの怒りや激情が流れている」(249ページ)。「在日コリアン」の心情を思いやる…、そんな想像力が今まで足りなかった自分を思い知った。ノアが具体的にどのような死に方をし、その後家族はどのような生き方を強いられたのか。この小説では詳細が書かれていない。が、それを想像する楽しみを読者に与えてくれていると思うと、読了後の余韻が、これからも続いていく気がする。

2020/10/14

starbro

上・下巻、724頁完読しました。本書は、パチンコ業界在日コリアン大河家族物語の秀作でした。今年のBEST20候補です。本書が、韓国や日本(実際はあまりに売れてなさそう)で売れるのは解りますが、アメリカで100万部も売れているのが不思議です。「パチンコ」という言葉も知らないはず。韓国人ロビーストや韓国系アメリカ人が暗躍しているのでしょうか?それともベースにあるキリスト教や人種差別がアメリカ人の心に刺さったのでしょうか? https://courrier.jp/news/archives/110308/

2020/10/04

みどり虫

下巻でタイトルが出てくる。そしてこれをタイトルにした意味もわかる。上下巻を通して、どの場面もが鮮明に思い浮かぶような文章。陽光、狭い部屋、笑顔、苦悩、涙、どれもがだ。翻訳の素晴らしさもあるのだろうけど、一番はこの物語の素晴らしさ故。その一文が、その一言が、ひとつひとつ、より確かに彼らの人となりを表すエピソードになっている。だから私はすっかり彼らをよく知った気になって、そして気になり好きにもなって、読み進めながら彼らの幸せを祈らずにいられなかった。コリアン四世代の壮大な物語、とてもよかった!読書って楽しい!

2021/03/04

とん大西

壮大な家族の物語が終わりました。少女の愛と葛藤の歴史は静かに幕を降ろしました。影島(ヨンド)の厳寒、大阪の喧騒とかおり、麗しき横浜の静謐。冷水を厭わず母を手伝うソンジャがいた。己れの血に耐え忍ぶノアがいた。めげずに前だけを向くモーザスがいた。屈辱も理不尽もあった。かりそめの喜悦と剥き出しの愛情もあった。彼らとともににみた80年、その歴史と未来。深い余韻を残していきました。傑作です。

2020/10/04

R

意図的にメッセージ性を排除したかのように平板に、さりとて内容は重く、大きな波のように押してくる。自身の出自に悩み、その末のある種の解、破綻とも思えるそれが導かれて、どうするのがよかったのか、どうあるべきだったのかがわからないまま、それでも時間を、残った者は過ごしていく。象徴的なパチンコという商売に、別方向から携わった兄弟それぞれの生き方が印象的だった。民族性のような枠組みに囚われて、そこに属していないという身の上が理解されない、抽象化すれば、ごく近くにある重い悩みのようでもあった。

2021/03/22

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