キャッシー
「キャッシー」のおすすめレビュー
のんが挿画を担当! 不思議な能力を持った少女が、アイドルを目指す。しかし、待ち受けていたのは凄惨なラストだった
『キャッシー』(中森明夫/文藝春秋)
怪作、あるいは問題作。一読してそう感じた。小説『キャッシー』(中森明夫/文藝春秋)の話だ。本作を読めば、誰もが度肝を抜かれるのではないだろうか。
著者である中森明夫さんはアイドル評論家として知られる人物。これまでにアイドルに関する著書を何冊も手掛けており、一方で小説家としての顔も持つ人気の書き手だ。
そんな中森さんによる『キャッシー』は、不思議な能力を持つひとりの少女の希望と絶望が入り交じる、驚愕の復讐譚である。
物語の主人公を務めるのは木屋橋莉奈(きやはし・りな)。タイトルにもある「キャッシー」とは、彼女のあだ名だ。
キャッシーは物心つく頃にはすでにいじめられていた。理由はわからない。取り立てて変なところがあるわけでもなく、むしろごく平凡な少女なのに、なぜか周囲の子たちはキャッシーを毛嫌いする。机には「バカキャッシー」と落書きされ、教科書やノートはゴミ箱に捨てられる。ただし、つらい日々のなかでキャッシーは心の支えとなるものを見つける。それがテレビの向こう側にいるアイドルたちだった。
画面のなかでふわふわ踊り…
2021/1/14
全文を読むおすすめレビューをもっと見る
キャッシー / 感想・レビュー
starbro
以前から気になっていた中森 明夫、初読です。本書は、著者版『キャリー』&『シンデレラ』、アイドル・ファンタジー・ホラーでした。実際のAKBのエピソードも織り交ぜていて、AKBブームが下火になった今だからこそ、出版出来たのかも知れません。 https://books.bunshun.jp/articles/-/6060?ud_book
2021/02/15
ムーミンママ
青春×SFミステリー? ストーリー的にハチャメチャなんだけどグッとくるものがある。推し!!を応援するって気持ちが良くわかる。ただカナ表示してあるし ちゃんと《フィクション》となってはいるけれど名前(芸名含む)を書かれているアイドルがいるのは ちょっと宜しくないかな。。
2021/03/28
fukafkacraft
やばい!これは反則!実際のアイドルとファンの現状にしっかり重ね合わせた設定や展開が刺さりまくる。AKBはどうでもいいが、乃木坂がデビュー当初どれだけ努力して人気を確立していったかを知る身としては、中盤前から嗚咽が止まらない!
2021/05/19
jolly
ぶっ飛びつつも途中まではおもしろかったんですよ。最後のぶっ飛びに振り落とされちゃいました… でも、きっとそれがいいんだと思います。
2021/05/14
Hayato Higo
★★★進行は、数年前をなぞってて、面白いんだけど、黄色とか赤とかは要らんわ。岡田有希子とか、うっすら記憶があったり、総選挙のフィーバーとか、今思えばなんだったんだろうね。卒業生は稀に見るし、未読のドキュメンタリーは、借りて観てみようと思えたのは、プラスかな。アイドル=偶像って英単語覚えたなぁ。
2022/04/03
感想・レビューをもっと見る