読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

僕が死んだあの森

僕が死んだあの森

僕が死んだあの森

作家
ピエール・ルメートル
橘明美
出版社
文藝春秋
発売日
2021-05-26
ISBN
9784163913773
amazonで購入する Kindle版を購入する

僕が死んだあの森 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

ピエール・ルメートルは、邦訳された全作品を読んでいる作家です。本書は、心理サスペンス、展開的には面白いですが、著者にしてはオチが弱い気がします。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163913773

2021/07/04

みっちゃん

不幸な偶然の重なりで、6才の男の子を殺してしまった12才の少年。タイトルと帯の文言から、罪と罰、そして贖罪の物語になるのか、と予想はしたが。彼の罪には後悔はあるけれど、贖罪は欠片もなかった。その罪を覆い隠し、発覚に怯えるだけの日々。嘘に嘘を重ね、それは12年の歳月を経ても変わらない。罪を隠し続ける為には大切な人を裏切っても何の心の痛みも覚えないのか。そこまでした後に待っている、あの何とも名状し難いラスト。この先には何が待っているのか。

2021/08/21

モルク

母とふたり、閉鎖的な小さな村で暮らす12才のアントワーヌはある日隣に住む6才の少年を殺してしまう。死体を森の巨木の下、洞窟の入口らしきものの中に転がして入れた。そして帰路の途中腕時計がなくなっていることに気づく。少年の失踪で村はてんやわんや。もし死体が発見され自分が犯人と知られた時の恐怖にさいなまれるアントワーヌ。あの森の徹底調査が行われるというまでの3日間のアントワーヌの揺れる心が生々しい。この3日間が後のアントワーヌの人生を決めてしまったのだろう。追い詰められていく彼の心理描写が抜群にうまい。

2022/05/23

のぶ

それ程長い話ではないのだが、内容の詰まった良くできたサスペンスだった。主人公は母と2人で村に住む12歳の少年アントワーヌ。冒頭で、隣の家の犬が交通事故にあって、主人に安楽死させられてしまったことに絶望しているところに、隣の家の6歳の息子レミに出会ってしまい、怒りの余り木の枝で殴りつけたら、レミは死んでしまった。捜索が始まるが、アントワーヌは事実を言い出せず、レミは見つからないまま年月が過ぎる。解説にもあるが、ハイスミスタイプの作品だと思った。事件から16年が経ったラストの余韻が何とも言えないものだった。

2021/06/23

パトラッシュ

中村文則風フレンチイヤミス。隣家の幼児をうっかり死なせて死体を隠した少年アントワーヌが、罪の意識と発覚の恐怖に苛まれた果てに望まぬ人生を選択するカタルシス皆無の物語。カミーユシリーズのような意外性もなく淡々と進み、最後に発覚する秘密も驚くほどではなかった。仏語タイトルにあるUne vieとはモーパッサンの『女の一生』の原題であり、主人公が様々な不幸を経験する『男の一生』を意図したのか。エンタメでなく純文学を志向したようだが、従来のルメートル読者には物足りない。『アレックス』のような強烈なドラマをこそ望む。

2021/07/15

感想・レビューをもっと見る