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日本橋に生まれて 本音を申せば

日本橋に生まれて 本音を申せば

日本橋に生まれて 本音を申せば

作家
小林信彦
出版社
文藝春秋
発売日
2022-01-26
ISBN
9784163914923
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日本橋に生まれて 本音を申せば / 感想・レビュー

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kokada_jnet

遺著に近い本か。週刊文春の連載の最後のまとめ本。ゆえにか、これまでのまとめ本にあった「それは読んだよ」という繰り返しがなく、「今迄はあえて書かなかったが」という本音の裏話が炸裂して、面白い。渥美清が1960年代前半に、北海道の民放テレビ局製作のドラマで、汪兆銘(汪精衛)的な中国人の役を演じて、好評だったとあるが。ネットを検索しても、全く情報がでてこない。忘れられた話なのか。また大瀧詠一が「しゃべりすぎる人で、うるさかった」とかも、すごい話。言及する相手がみな、亡くなっているから、自由に何でも書ける状態。

2022/04/16

kinkin

週刊文春で23年連載された名物コラム『本音を申せば』シリーズの最終巻。前はこのコラムは欠かさず読んでいたが、いつの頃からか「本音を申せば」にまとまって出るのだからそのときに読んだらいいかと思っていたら最終巻だった。ということは、まだ読んでいない巻がある筈なので探すことにしよう。渥美清、植木等、クレージーキャッツ、伊東四朗のこと、コメディのこと、そして大瀧詠一氏の思い出などが描かれている。大瀧詠一氏とのつながりがあるのは知らなかった。喜劇人やコメディアンという人達はもう誰もいない、いや伊東四朗さんがいる。

2023/09/26

踊る猫

小林信彦の文章はそんなにたくさん読んでいないのだが、この本に関して言えば「軽い」という読後感を抱く。もちろん悪い意味ではない。出会った人々の死を語る時も、世相に触れる時も、魅力的な女優を描写する時も彼は重々しくしかめ面して表現することなく、どこか「遊び」とも呼べる余裕を以て対象に接している印象を受ける。そしてその「軽い」風情が逆にこちらを時に黙らせ、時に唸らせる。すでに重鎮と言っていいこの著者の根っこにある「お茶目さ」の現れでもあるだろうし、著者の軽い知的フットワークの秘訣でもあるようで侮れない味を感じる

2022/02/02

tetsubun1000mg

登場人物が名前は聞いたことが有るが、生きているうちに見たことが無い人物が出てくるので?なところもあるのだが読んで面白い。 1932年の生まれだが、記憶力は素晴らしく知らないエピソードや表情、会話が出てくるのでイキイキと伝わってくる。 日本橋の和菓子屋さんの生まれで小学校の時から映画館に行っていたのは羨ましいが、その経験が文章になって後に残っていくのだろうな。 渥美清さん、植木等さんのエピソードが一番面白かった。 週刊文春の連載も終わりになったそうだが、まだ読める機会がないのだろうか?

2022/03/04

makoto018

感無量です。20年以上にわたり、①コンビニで立ち読み.②単行本購入、③文庫購入と読み続けていたコラムがとうとう終了。ずっとエッセイ、コラム、小説を読んでるから、出てくるエピソードもおなじみのものが多い。なんだか気難しい親戚のおじさんに話を聞いてるみたいな気がします。最終回のコラムのタイトルが、「数少ない読者へ」ですからね。そして単行本の後書きまで、直近で見た映画のことを書くあたりに徹底したものを感じる。ぽつぽつでもいいので、書き続けてほしい。

2022/05/15

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