KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

隠し女小春

隠し女小春

隠し女小春

作家
辻原登
出版社
文藝春秋
発売日
2022-05-11
ISBN
9784163915395
amazonで購入する Kindle版を購入する

隠し女小春 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

わたなべよしお

 久しぶりの辻原作品。何といえばいいのか、読み始めると、直ぐに引き込まれてしまう。とても不思議な魅力があることは間違いない。ラブドールを登場人物の一人にしてしまうこと自体が凄いし、その他の登場人物もちょっと異常な人ばかりだ。なのに、馬鹿馬鹿しいとも思わないし、違和感もなく、作品の中に入ってしまう。妙なリアリティがあるのだ。とても良い作品でした。

2022/07/08

はじめさん

小春とは、出版社勤務の中年男が買ったダッチワイフである。単に性欲処理の道具ではなく、仕事の愚痴などを聞いてくれる、イナジマリー嫁inシリコン。そんな男がつきあっているのは、バーの女主人。情はあるが割り切ったお金の関係であり、女主人はかつて出演したAVについて、店の常連に強請られるのが悩み。そして男の部屋を双眼鏡で見下ろす隣のマンションに暮らす女、恋の相手としてストーカー行為でロックオン★ この2人は男の性癖を知らない。そして時折差し込まれる、小春の行動。裏声二人羽織ではなく、自我を持って活動している…?怖

2022/07/30

マカロニ マカロン

個人の感想です:A-。本の帯にあるように「捨てないで、・・・私を」で後半怒濤のホラー展開になるのだが、途中ストーリーそっちのけで映画、音楽、芝居、美術陶芸、カフェ等など話が膨らんでいく(悪く言うと脱線)していくので、話の腰を折られた感を持つ読者も多いのではないか?『寂しい丘で狩りをする』や『東京大学で世界文学を学ぶ』でも同様に辻原さんの映画などへの深い愛情と知識を披露されていて、私はとても好きです。『心中天網島』の小春ともイメージが重なって、小春が魅力的でも、えっ!動けないはずだが???

2022/07/22

ガブリエル

やはり人形は怖い。途中までのスピード感のなさを補って余りあるほどのラストに向けての怒涛の展開。 「捨てないで、‥‥私を」と訴えかける小春のひたむきさが哀しい。主人公・矢野聡を取り巻く3人の女。誰も幸せにならない結末。矢野の身勝手さが際立つ終盤だけど、最後の最後で矢野を救って自ら火の中に戻っていく小春の愛が際立つ。 小説としては、実在する街の説明や、カフェの情報、映画や小説の情報が詳細に描かれすぎて、その度に物語の流れが止まるような印象。その手の解説本ならいざ知らず、ちょっと邪魔だったかな〜。

2022/06/09

ムーミンママ

大人のお人形 小春。何故か話すし動く。背景が美しいのに登場人物が皆 ちょっと抜けてて しかも自分の幸せに固執してて。。終盤の小春の行動がホラーでございました。

2022/09/01

感想・レビューをもっと見る