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信仰

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作家
村田沙耶香
出版社
文藝春秋
発売日
2022-06-08
ISBN
9784163915500
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「信仰」のおすすめレビュー

同級生からカルト商法に誘われた彼女は――? 世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香最新作『信仰』

『信仰』(村田沙耶香/文藝春秋)

 新興宗教やマルチ商法に傾倒すると、だいたいの人から白い目で見られる。誰も勧誘せず、迷惑をかけることなく、自分のお金を使っているだけだとしても、騙されている馬鹿な人だとあきれられ、やめるように説得されるか、あるいは疎遠になってしまう。けれど、自分へのご褒美に買ったジュエリーや、デートで行くテーマパークに、流行りのスイーツ……どう考えてもコスパのよろしくないものに多額を費やすのと、いったい何が違うのだろう? 自分の気持ちを高揚させるため、幸せにつながると信じているもののためにお金を使うという意味では、同じであるはずなのに。作品集『信仰』(村田沙耶香/文藝春秋)の表題作は、私たちの信じているものの不確かさを突きつけてくる。

 好きな言葉は「原価いくら?」の永岡ミキは、大切な人たちを守るため、現実で“ちゃんと”幸せになるため、目に入る虚構をすべて指摘し続けた結果、友人も妹も彼女の元を去ってしまった。妹の「お姉ちゃんの『現実』って、ほとんどカルトだよね」という言葉が頭から離れないミキは、新しい友人たちの前では「原価いくら?」…

2022/6/22

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信仰 / 感想・レビュー

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starbro

村田 沙耶香は、新作をコンスタントにに読んでいる作家です。著者らしい少しクレージーな短編集+エッセイ1篇、オススメは、表題作『信仰』&『書かなかった小説』です。本書で、鼻の穴のホワイトニングを初めて知りました(笑)🐽 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163915500

2022/06/28

kou

面白かった。ホントに、この作者の本は、毎回、自身の価値観や常識、概念まで、ぶち壊してくれる!この作者が、世界をどう見てるか、一度、覗いてみたい。「書かなかった小説」は場面展開が気になり過ぎる!抜けた箇所を補完して、本にしてくれないかなぁ・・・。

2022/09/21

カルト信者になり、クローン人間になり、国立西洋美術館を数億年守る、とても不思議な話でした。

2022/11/24

うっちー

芥川賞作家らしい短編集。もう少し庶民的な作品もお願いします。

2022/07/10

absinthe

大好きな沙耶香様の短編集。表題作…人間は複雑な信念体系を構築する天才だ。イデオロギ、宗教、科学、人間は何かしらを信じている。「美しい日本」という右寄りナラティブ、「人間は平等」という左よりナラティブ、何かに頼って生きている。自分の物語は何か。物語を持たない生き方は可能か。読んでて引き込まれる。『書かれなかった小説』個人的に一番好き。『気持ちよさという罪』「クレージー沙耶香」という呼ばれ方は、やっぱり好きでは無かったのか。

2023/04/18

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