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笑い神 M-1、その純情と狂気

笑い神 M-1、その純情と狂気

笑い神 M-1、その純情と狂気

作家
中村計
出版社
文藝春秋
発売日
2022-11-28
ISBN
9784163916323
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「笑い神 M-1、その純情と狂気」のおすすめレビュー

笑い飯、そしてM-1グランプリはいかにして怪物になったのか。80人以上の証言を交えた圧巻のノンフィクション『笑い神 M-1、その純情と狂気』

『笑い神 M-1、その純情と狂気』(中村 計/文藝春秋)

「人生、変えてくれ」──。2021年M-1グランプリのキャッチコピーどおり、この年、栄冠を手にした錦鯉は、人生を激変させた。優勝すれば、いや、決勝で爪痕を残すだけでも、その後の運命が大きく変わるM-1グランプリ。漫才界でもっとも権威ある大会のひとつとして、今や年末の風物詩になっている。

 そんなM-1グランプリにすべてを懸けた漫才師たちを追ったのが、『笑い神 M-1、その純情と狂気』(中村 計/文藝春秋)だ。軸になるのは、2010年に、結成10年目のM-1ラストイヤーで悲願の優勝をもぎ取った笑い飯。哲夫さんと西田幸治さんが互いにボケ合う「ダブルボケ」で、「鳥人」「奈良県立歴史民俗博物館」といった奇想天外なネタを繰り広げる異能コンビである。千鳥の大悟さんは「今でも哲夫さんにおもろないと言われるのが、いっちゃん怖いですから(P15)」と話し、元アジアンの馬場園梓さんは「神なんですよ、ホントに(P14)」と語る、まさに漫才師が崇拝する漫才師。当人はもちろん、彼らを取り巻く芸人やスタッフらの証言を交え…

2022/12/26

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笑い神 M-1、その純情と狂気 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ma-bo

誕生の経緯から、年末のお笑いのビッグイベントとなったM-1の初期(2010年まで)を芸人、スタッフの証言から浮かび上がらせるノンフィクション。各チャンピオン、敗れ去ったコンビ、決勝に辿りつけなかった者達、そして見届けた関係者や芸人達の言葉、舞台裏のさらに奥側。読み応えがあった。そしてそれは9年連続で決勝に進出しミスターM-1と呼ばれた笑い飯を巡る旅でもあった。

2023/06/04

きみたけ

ハードカバー360頁の本でしたが最後まで面白かったです。著者はノンフィクションライターの中村計氏。以前読んだ「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」の構成を担当。笑い飯、千鳥、フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、キングコング、NON STYLE、スリムクラブなど、M-1に深く関わった芸人・スタッフ80人以上の証言から浮かび上がる、漫才師たちの笑いの発明と革新の20年を書き連ねた一冊。笑い飯と千鳥の言動からして、大阪の芸人が尖っているのはある種歴史と伝統なんでしょうね。

2023/12/10

キク

Mー1は毎年観ている。どうしたらあんな番組ができるんだろうと思っていたけど、本書を読んでわかった。「関西キー局のABCテレビが制作している」「島田紳助が立案し松本人志が審査員に加わった」「笑い飯が9年連続で決勝に進み方向性を決めた」大阪という場所で芸人とコンテンツを作っているABCのMー1にかける想いは強い。笑い飯と千鳥と麒麟が劇場の頭を張っていた頃の雰囲気を知れて良かった。全国区の売れっ子にはなれなかった笑い飯の「千鳥は分身みたいなもんで、あいつらがやってくれたんやから、もうええ」という言葉が泣ける。

2023/09/02

あっか

新刊。M-1、取り分け笑い飯を中心とした舞台裏の更にその裏側。めちゃくちゃ面白かった。重厚なノンフィクションエッセイを読んだ気分。あのコンビのあの時の表情、あの時のコメントはそういうことだったのか…と、2021、02、06のM-1を観返しながら再感動しました。いやーサンドさんの回(章題としてはキングコング)は特に感動した。スタッフさんの戦い含め。漫才の中のM-1という競技、という表現が的を射過ぎていて震える。そして結局笑い飯はあまり好きになれなかった。笑 あー再開後2015年以降の話も読みたい!

2022/12/16

Carlos

面白かった。笑い飯を中心としたM-1に向かう芸人の人間模様。M-1好きの人は読むべし。

2023/05/20

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