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精選女性随筆集 第五巻 武田百合子

精選女性随筆集 第五巻 武田百合子

精選女性随筆集 第五巻 武田百合子

作家
武田百合子
川上弘美
出版社
文藝春秋
発売日
2012-06-12
ISBN
9784166402502
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精選女性随筆集 第五巻 武田百合子 / 感想・レビュー

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ぐうぐう

編者である川上弘美の言葉にあるように、武田百合子のエッセイのおもしろさは、武田百合子という人間のおもしろさから来ているという指摘には大いに納得させられる。とはいえ、『富士日記』以降の作品には、それだけでは説明のつかない魅力があるようにも思える。そこには、プロとしての貫禄が漂っている。それでいて、技巧の酔いは一切見当たらない。プロとしてうまくなってなお、百合子の人としてのおもしろさが文章に親しみを絶えず残している。そこがすごい。(つづく)

2015/03/19

kri

ラジオでルシアン・ベルリンの訳者岸本佐知子が、訳す時に武田百合子の文体・雰囲気が近いかなと参考にしたと言っていた。この本で初めて武田百合子を読んで、私には合点がいって今やちょっとルシアンと百合子が渾然一体となっている。日常を簡潔に書く。自分の足元の世界を日々飽くことなく観察して、いろんな命の有り様をわりと冷静に受け止め受け入れる。自分の心に素直に感情を表すことも厭わないし、日常から飛躍をもたらす文章に驚かされる。安心の平凡さ・現実感とふと顔を覗かせる激情。魅力的だ。因みに誕生日が一緒で嬉しい

2020/08/01

どら猫さとっち

作家・武田泰淳の妻で、エッセイストであった武田百合子の名エッセイを、この一冊に凝縮したもの。ビギナー向けにもおすすめ。数多くの女性作家が、彼女のエッセイを愛読しているが、本書を読めば彼女の魅力がわかる。夫との富士山近くで過ごした生活の記録『富士日記』、日々の生活から紡ぎ出した『日々雑記』など、未発表エッセイ2編収録しているのも、ファンには嬉しい。『富士日記』、一度全編読んでみたい…。

2014/06/14

くさてる

「富士日記」がメインなので、ほとんど再読だったけれど、やはり武田百合子の文章は、しみじみと良い。書いている本人の自意識を飛び越えて、夫や身の回りの人々から見た本人の姿も透けて見えるような語り口は、真似できそうで絶対に真似できない。選者の川上弘美の言葉も良かったです。

2013/03/20

NагΑ Насy

こういうアンソロジーが編まれていって古典が生まれるんかなぁ、と読んでいて思う。川上弘美のエッセイかインタビューかなにかで富士日記を知って読んで、次々文庫で出ている文章や娘の花さんの猫や町を撮った写真集や買い求めて、と何年か前にしていたけれど、文庫で読むのと、単行本でアンソロジーで読むのとは印象がずいぶん違う。

2013/11/27

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