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新装版 昭和史発掘 (1) (文春文庫)

新装版 昭和史発掘 (1) (文春文庫)

新装版 昭和史発掘 (1) (文春文庫)

作家
松本清張
出版社
文藝春秋
発売日
2005-03-10
ISBN
9784167106997
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新装版 昭和史発掘 (1) (文春文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

松本清張の労作。戦前の 事件の闇を描く。 日本史で習った内容が 深堀されるようで、 面白い。一巻は田中義一の 陸軍機密費横領疑惑、 政友会の二大事件を追っていた石田検事の怪死、 昭和初期の朝鮮人への 感情が伺える朴烈大逆事件、芥川龍之介の自殺の背景、北原二等卒の直訴…いずれも 昭和初期の風景が読者に伝わってくる

2014/10/20

さぜん

「女たちのテロル」で金子文子を知り「朴烈大逆事件」を知りたくて読む。他に「陸軍機密費問題」「石田検事の怪死」「芥川龍之介の死」「北原二等卒の直訴」。埋もれてしまった事件を丹念な調査と推理で真相に迫ろうとする作家としての矜持を感じる。芥川龍之介のイメージが覆された。メンタル弱い女性好きだったのね。北原二等卒が部落問題を天皇に直訴しようとした事件には驚く。水平社宣言から100年の記事を目にしたばかりだったのでまるで引き寄せられたような気がする。50年以上前に書かれているのに古さを感じない。興味深く読了。

2022/03/28

金吾

○何回も読んでいる好きな作品です。清張さんならではの推理や分析で226事件に至るまでの経緯を解き明かしています。陸軍機密費問題は軍民の腐敗が表れていてこのシリーズの端を切るのにいい題材だと思いました。あとは「北原二等卒の直訴」「芥川龍之介の死」が良かったです。

2021/07/11

金吾

○時が経つとまた読みたくなる本です。資料と分析は凄いと思います。陸軍機密費事件は今後続いていく公金の私物化の端緒であり、今に至るまで立ち直れない腐敗的因習なのかなと感じました。他には「北原二等卒の直訴」「芥川龍之介の死」が良かったです。

2022/10/10

てん

歴史は好きだが、昭和史には疎い。大正時代から第二次大戦終結までの間については本当に疎い。ここに掲載されている事件についてはほとんど知らなかった。著作にするためにどれほどの調査をしたことかと圧倒される。著作の一つ、北原二等兵の直訴について、その時代の天皇の位置、存在感は現代から見ると信じがたいほどだ。芥川龍之介の自殺の原因を推測しているが、芥川の知らない一面がわかって面白かった。最終巻まで読むしかない。

2018/08/03

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