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ビッグ・ノーウェア 下 (文春文庫)

ビッグ・ノーウェア 下 (文春文庫)

ビッグ・ノーウェア 下 (文春文庫)

作家
ジェイムズ・エルロイ
James Ellroy
二宮磬
出版社
文藝春秋
発売日
1998-11-10
ISBN
9784167218515
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ビッグ・ノーウェア 下 (文春文庫) / 感想・レビュー

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共産主義シンパへの潜入とホモ殺人の捜査で名前を使い分け動くダニー。その中で自分の内にあるモノを自覚し崩壊していく姿が痛々しく切ないです。ダニーの意思を継ぐようにコンシディーンとバズが殺人鬼の端緒を掴む後半の疾走感は凄まじく、猟奇殺人、同性愛のキーワードから辿り着く場所はやはりそこなのかと感動さえ覚えました。ミステリー部分は勿論ですが、それ以上に厚みのある世界を味わわせて貰い、ダニー、コンシディーン、バズの格好良さにクラクラする、大満足な読書でした。とても良かったです。

2019/03/05

セウテス

下巻〔再読〕。「ブラックダリア」は、現実の事件の考察という側面から、日本画の様な潔さを感じて良く思う。本作は、設定や構成をとんでもなく計算し、何重にも作り込んだ油絵の様に感じる。又、作者自身が持つ暴力や狂気等の感性を、繊細かつ多重に作り込む事で、自分の納得の表現でも読者に受け入れられる接続点を見出だした様に感じる。3人が1つの結末に向かう際の、期待や苛立ち様々な感覚が重なり、多くの読者を巻き込むのだろう。よくハードボイルドからノアールへという言葉を聞くが、私はやはりハードボイルド止まりの方が合っている。

2019/04/21

扉のこちら側

2016年319冊め。169-2/G1000】三人称の描写で三人の視点で始まった物語は、上巻後半でそれぞれの糸が縒り合されてきた。一枚の極彩色の血塗られた錦絵が出来上がるのかと思いきやの「転」。この読者としてのマゾヒズム的歓喜にはお手上げだ。

2016/05/09

みやこ

読後に胸を占めるのは、悲哀。そして、少しの安堵とやるせなさ。動機は出世欲だったとしても、彼はただ、事件を解決しようと懸命になっていただけだったのに。どうして?と、問うことは愚問だろうか。奪われた幾つもの命。残酷な事件の根底にあった醜悪な真実。その真実が次第に浮かび上がっていく様に、ぐいぐいと引き込まれた。志半ばで倒れた彼。そんな彼の遺志を受け継いだのは、私にとっては意外な人物だった。自らの危険を顧みなかった彼は、ある意味、とてもきれいな幕引きをした。仲間たちに手向けの業火を。そしてエルロイには喝采を。→

2016/03/29

NAO

三人が持っている情報がすれ違ってしまうもどかしさは、事件に緊迫感を増していく。そして、だからこそ、あることを契機としてすべてがひとつに集約されていくとき、そのスピードは驚くばかりのものとなる。とはいえ、過去のこととはいっても、この暗さ、残忍さはなんとしたことだろう。それとも、過去のこととは言いきれないのだろうか。

2020/07/29

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