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真鶴 (文春文庫)

真鶴 (文春文庫)

真鶴 (文春文庫)

作家
川上弘美
出版社
文藝春秋
発売日
2009-10-09
ISBN
9784167631062
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真鶴 (文春文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

どうして真鶴に引き寄せられるのか。それは語り手であり、主人公の京にもわからない。あるいは作者自身にも明確な答えというのはないのかもしれない。そもそも、この小説には確かなものとては何一つない。13年前に失踪した夫の礼の行方も(生死さえも)、その理由もとうとう不明のままだ。そして今、青茲をも失ってしまいそうだ。「ついてくるもの」の不確かな確かさだけが、あるいは京にとっての実在なのだろうか。「愛」、「夫婦」、「家族」は、それがあると信じているからこそそこにある虚妄なのか。京の孤独は深くどこまでも沈潜してゆく。

2015/01/23

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

う~ん、この世界観をどう評価したらいいんだろう。著者の作品は初読みだけど、芥川賞作家らしく、私の感性、分かる人だけに分かってもらえればいいんで~ってな感じで、変に読者に媚びないところは立派。不思議な雰囲気のする作品ではあったが、正直よく分からなかった。まあ、無理やり分かろうとすることもないか。もう少し代表的な作品から手につければよかったかも。

2019/09/22

ゴンゾウ

失踪した夫のことを心の奥底に思い続ける京。謎のオンナに付きまとわれながら現実と幻想の世界、真鶴を彷徨う。夫礼と愛人青慈を重ね合わせながら、礼と過ごした日々を思い出していく。危うく礼の世界に飲み込まれそうになりながら、礼の死を受け入れる。喪が明けたように光が射し込む娘百と心かようラストがとても美しい。

2016/12/30

おいしゃん

神奈川の、海沿いの小さな町。真鶴の知識はそれくらいしかなかったが、読んでみて、そして実際読みながら行ってみて、その神秘さに驚いた。失踪した夫を想うがあまり、統合失調症気味になった女性が、吸い込まれるが如く何度も真鶴に足を運ぶ。真鶴の海岸には夫の亡霊と、耳元で囁く女の亡霊が待つが、原生林とそれを抜けて現る未開の海岸は、まさにその世界観だった。思い出深い一冊になった。

2016/07/09

taiko

12年前に失踪した夫礼の喪失感に、京は心を病んでいた。夫の残した日記の片隅に書かれていた真鶴という言葉に誘われ、京は何度も真鶴へ向かうのだった。…表紙の圧倒的なインパクトが第一印象の本。母である京と、礼を思い、青茲といる時の女としての京のどちらもが京本人なのは理解出来るのですが、どうしても自分には共感出来るものがなく、読みながら混乱してしまいました。親離れしていく子供に感じる痛みは、分かる気がするため、母としての京には添えた気がします。

2018/03/01

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