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だれかのいとしいひと (文春文庫 か 32-2)

だれかのいとしいひと (文春文庫 か 32-2)

だれかのいとしいひと (文春文庫 か 32-2)

作家
角田光代
出版社
文藝春秋
発売日
2004-05-11
ISBN
9784167672027
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だれかのいとしいひと (文春文庫 か 32-2) / 感想・レビュー

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ミカママ

七夕の今宵に読み終わったという、このタイミングの良さ。みんな、ツラい恋をしてるなぁ。あたしは、あたしの大好きな人たちと、いつまでも幸せに繋がっていたい、と思わせてくれた短編集。

2016/07/07

さてさて

何かとびっきりのハッピーエンドが待っているわけでも、どんでん返しから来る大胆な結末が待っているわけでもないこの作品。地味な景色の中に埋もれてしまうような、それでいて、主人公に自分を重ね合わせられるようなそれぞれの人に合う物語がここにある。『もし、この物語のなんでもない光景のひとつが、読んでくれた人の記憶に、するり、と何くわぬ風情でまぎれこんだらいいな、と願っています』、と語る角田さん。どこか冷めたようで、どこか淡々としていて、それでいて確かな熱量を持った不思議な空気感の漂う短編集でした。

2020/12/27

masa@レビューお休み中

誰かにとってのいとしい人。それは、必ずしも自分にとってのいとしい人とは限らない。仮に自分にとってのいとしい人だとしても、相手は自分のことなんか何とも思っていないかもしれない。何とも思っていないどころか、存在すら知らないかもしれない。悲しいけれど、そんな片思いは、ありふれた日常の中でいたるところで起こっている。彼氏にふられた女子高生は全国転校生友の会に参加し、元カレのアパートに忍びこんでポスターを取りに行く女がいたり、姉の娘の世話を彼氏と一緒にしたり…。不幸な事情を抱えた主人公たちのグニャリとした物語たち。

2015/06/20

ケイ

恋愛についての短編集。恋愛小説は苦手なものの、珍しく、素直にいいなと思う。主人公たちが恋愛から立ち直らなければならない場合の短編が多いが、みんなが少しずつ立ち直る様子に共感する。特に、転校生の話、表題作、そしてジミヘンのポスターを取り返す話。枡野さんの解説…、というか解説になっていない、一方的な角田光代への想いがこの文庫を柔らかくうまく終わらせているようだ。マリー・ローランサンが描いたシャネルの絵がこの短編集に似合う気がする。

2016/06/08

ゴンゾウ@新潮部

この短編集には仕事も生活も恋愛も器用にできない不安定な男女が登場する。彼らの所々に見せる不器用さが 自分にもあったりする。だからかなとても共感してしまう。誕生日休暇とてもよかった。

2017/10/01

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