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ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫 む 13-3)

ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫 む 13-3)

ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫 む 13-3)

作家
村山由佳
出版社
文藝春秋
発売日
2011-09-02
ISBN
9784167709037
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「ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫 む 13-3)」のおすすめレビュー

“待ちきれない!”と、特報動画は異例の再生回数 村山由佳の衝撃作『ダブル・ファンタジー』 WOWOWで6月16日(土)放送スタート!

 情報解禁で公開されるやいなや、驚異的なスピードで再生され続けている特報動画。“映像化不可能”と言われていた『ダブル・ファンタジー』のドラマ化作品がついにベールを脱ぐ。あの過激な性愛シーンをどのように表現したのか、インモラルなテーマをどう描いたのか……第1話は無料放送! WOWOWならではの挑戦が光る、官能の世界を堪能してほしい。

「どこからが人間を深く掘り下げることになり、どこからが、ただの官能、ポルノになってしまうのか。この小説を書いているとき、ずっとそのことについて考えてきました」

 みずからの殻を破るように執筆した自身初の官能小説『ダブル・ファンタジー』。性愛を突き詰めていった描写には、そうした逡巡があったと、村山由佳さんは語っている。

「初めてお会いしたとき、御法川監督はこうおっしゃったんです。“裸をいくら衝撃的に出しても視聴者はすぐ慣れる。その衝撃度で勝負するのではないエロス、内面が現れる性愛のシーンを描くのが肝である”と。そこに問題意識を持ってくださっている監督の姿勢は、原作者にとって本当に安心できるものでした」

 地上波では映像化困難と…

2018/6/8

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水川あさみ主演でドラマ化『ダブル・ファンタジー』。「性」を追い求めた女性脚本家は、最後に何を見つけ出す?

『ダブル・ファンタジー』(村山由佳/文藝春秋)

 今夏、水川あさみの主演で実写ドラマ化されることが決定した『ダブル・ファンタジー』(村山由佳/文藝春秋)。本作は、恋愛小説の名手として知られる村山由佳による、「大人の性愛」を真正面から描ききった衝撃作だ。2009年に発表され、「第22回柴田錬三郎賞」「第4回中央公論文芸賞」「第16回島清恋愛文学賞」をトリプル受賞。2003年に「第129回直木三十五賞」を受賞した『星々の舟』(文藝春秋)とともに、作家・村山由佳の代表作といっても過言ではないだろう。

 本作の主人公となるのは、35歳の女性脚本家・高遠奈津。夫・省吾とともに田舎に暮らす彼女は、日々原稿と向き合い、創作活動に励んでいる。しかし、次第に大きくなっていく省吾からの抑圧、そして誰にも言えない苦しみ。このままでは作家としてダメになることを感じた奈津は、恩師である演出家・志澤の助言もあり、自由を求めて家を飛び出すことを決意する。

 奈津を苦しめていたものの正体、それは「性への欲望」だ。省吾に抱いてもらえないこと、抑えきれない欲求、それを認識せざるを得ない…

2018/4/15

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水川あさみ「良い意味での不快感を」 村山由佳の衝撃作『ダブル・ファンタジー』実写ドラマ化

『ダブル・ファンタジー』上(村山由佳/文藝春秋)

 村山由佳の官能ラブロマンス小説『ダブル・ファンタジー』の実写ドラマ化が決定。女の“性”を真正面から描いた同作の実写化に、ファンからは「めちゃくちゃヤバイ作品になりそう」「有料放送ならではかも。心に刺さるやつお願いします!」と期待の声が続出中だ。

 同作は、「第22回柴田錬三郎賞」「第4回中央公論文芸賞」「第16回島清恋愛文学賞」をトリプル受賞した衝撃作。物語は“性愛”を突き詰めた内容となっており、35歳の女性脚本家・高遠奈津の生き様が描かれている。

 不倫と性描写が話題となった原作には、「心の動きが丁寧に書いてあるから主人公に感情移入しやすい」「30代半ばでこのままでいいのかと考えた奈津の気持ちがよくわかる」「女性作家が描いているからこそ容赦なく、ただの不倫小説で終わっていない。欲望を解放することで揺れる女が、ものすごく等身大だった」と30代から40代の女性を中心に共感の声が。

 主人公・奈津を演じるのは、今年奈津と同年齢を迎える水川あさみ。水川は「女というものがもろに表立った作品」と感じているよう。…

2018/3/11

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ダブル・ファンタジー 上 (文春文庫 む 13-3) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

村山由佳氏は2作目。以前に読んだ『花酔ひ』は、なかなかに官能性を有していたが、こちらは裏表紙に「衝撃的な官能の物語」と謳いあげるほどには官能的ではない。まず主人公の奈津がさほど魅力的に描かれてはいない。そして、相手役の志澤の言動にヒンがない。夫の省吾もまたそうだ。これでは読者を官能の世界に導くのは到底無理である。中央公論文藝賞をはじめ、3つもの賞を受賞しているにしては浅薄な感が否めない。小説全体の文体も投げやりで、濃密さを欠く。これでは下巻が思いやられるが、はたして文学賞に相応しく持ち直すのだろうか。

2018/05/13

三代目 びあだいまおう

『花酔ひ』での村山さん初体験が衝撃すぎて他の作品はと手に取る。上巻背表紙には『束縛から解き放たれた女性が、初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語』と。直感で選本する私への殺し文句か?人気脚本家の奈津は夫に抑圧されながら、憧れの演出家とのメールやり取りにより女としての欲情がまるでお湯を注がれた茉莉花のように花開く!官能表現がストレートなのに私の感情が揺さぶられない不思議。登場人物に共感も没入感も抱けない。下巻には期待してよいのか、言葉巧みな男がモテるのには納得はするが‼️🙇

2020/01/24

さてさて

主人公の奈都が『官能』の世界に魅せられ、自らの中にその炎が灯るのを感じるこの作品。”セックスを描くのは好きですよ。もともと、本来ことばにするのが難しい感覚を、的確に描いて、読者の感覚を翻弄したい、引きずり回したいという野心があるんです”。そうおっしゃる村山由佳さんが『官能』な世界を描くこの作品。合計46通にものぼるメールのやりとりや『官能』な描写の美しさに、一気に読み進んでしまうこの作品。主人公・奈都の心の揺れ動きと、悶えるような感情表現の上手さが際立つ、なるほど村山由佳さんの代表作!と感じた作品でした。

2022/04/23

相田うえお

★★★☆☆18094 主人公は自宅で脚本の仕事をする既婚女性の奈津。彼女は演出家の先生とメールをやり取りをしているうちに不倫をしてしまいます。それがきっかけで、彼女と仕事を共同経営しているつもりになっている夫の介入・束縛に我慢が出来なくなり一人暮らしを。。と話は流れていきます。読んでてイライラ〜。彼女も彼女、夫も夫、先生も先生、あんたら何なんだ!誰にも肩入れできないぞ〜!この内容疲れる〜〜!それだけに、飼い猫の環ちゃんシーンは癒されたよー。ラストで、またまた妖しい雰囲気〜。後編ではどうなることやら。。

2018/10/16

machi☺︎︎゛

共感できたらダメなんだろうけど共感できる。こんな旦那だったら尊敬している作家先生に惹かれていく気持ちはわかる。旦那だけが悪いんじゃないという見方もあるだろうけど、妻の性欲を満たす為に、はいはい、手でやってあげるから。はいただけないな。また新しい男性も出てきて下巻へ続く。

2019/06/27

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