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物乞う仏陀 (文春文庫)

物乞う仏陀 (文春文庫)

物乞う仏陀 (文春文庫)

作家
石井光太
出版社
文藝春秋
発売日
2008-06-10
ISBN
9784167717919
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あらすじ

25歳でアジア放浪の旅に出た著者。以前、難民キャンプで目の当たりにして以来気になっている、障害のある物乞いたち。彼らの人生の背景を知りたい。そんな思いを胸に、カンボジアの地雷障害者やタイの盲目歌手、ネパールの麻薬売人らと、共に暮らし共に食らい語り合う。インドでは、手足を切断され乞食として路上に置かれる子供達の存在を知り、命の危険を顧みず、マフィア組織に潜入取材を敢行する…。想像を絶する事実の重さが浮かび上がる、衝撃のドキュメンタリ!

物乞う仏陀 (文春文庫) / 感想・レビュー

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HIRO1970

⭐️⭐️⭐️⭐️石井さんは5冊目。今回は路上や施設で喜捨を受ける人びとに焦点を当てた作品です。カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、ネパール、インドと8カ国の様々な酷い背景を持った人びとへの渾身のルポでした。著者の被験者へのアプローチは安全とは思えないかなり独特な方法ですが、この旅を1年半続けて無事書き上げています。日本では平安時代のお話にしか出てこない目を背けたくなる生き霊の様な生者達と徹底して向き合い、彼や彼女が同じ苦しみや楽しみを持った人間である事を繰り返し実感させてくれます。

2016/07/28

新地学@児童書病発動中

読んだ後に胸の中に重たいものが広がるノンフィクション。著者がアジア各地の物乞いや障害者をありのままに描き出す。最終話のインドの話が衝撃的だった。マフィアによって誘拐されて、手や足を切断されて物乞いとして金銭を稼がされる人たちの人生を知ると、底の知れない暗い穴の中に落ち込んでいくような気持になる。肯定的なことも書かれており、ベトナムで無償で産婆の仕事を続けるトイさんのエピソードに心を打たれた。

2015/03/06

里季

普段はあまり読まないジャンルの物だが、題名に魅かれて手に取った。アジア諸国の物乞いや障碍者を訪ね歩く。貧困が貧困を産み、内戦や戦争が追い打ちをかける。売春、ハンセン病の患者、麻薬。。。知らなかった世界だった。特に、物乞いを統括して利を得る組織の恐ろしさと言ったら・・・。物乞いは可愛そうに見えるほど儲かるので拾ってきたストリートチルドレンの腕や足を切り落として物乞いにレンタルしてもうけを増やそうとしているのには本当に衝撃を受けた。

2017/03/14

kinkin

『地を這う祈り』を読み、続けて読んだ。物を乞うというととてもマイナスなイメージがあるがどうだろう。哀れみで金銭や物を行為について乞う側も乞われる側もそのスタンスは日本とまるで違う。著者はそこからもう一歩踏み込んでアジア諸国の物乞いの実態や障害者の置かれている環境について書いている。日本に住む身ではとても信じられないことが記されているが。それが嘘か真実なのかは読者の想像力次第であり、自分の目でみるしかないと思う。底辺で生きるということについて考えさせられた。

2015/01/23

ちゃんみー

ベトナム、ラオス、タイ、インドなどの東南アジアの物乞いを取材して旅した著者。障害があって物乞いを生業にきていても決して自分を蔑むことなく逞しく生きて行こうとしてる人、輪廻転生があると思っているから不遇な状態でも我慢ができる人、障害を業ととらえ諦めている人。みんな不遇な環境の中で物乞いという"仕事"をしながら生きている。経済発展目覚ましいにも関わらず、この様な状況を受け入れざるを得ないのはあまりにも悲しい。また生まれ変わったら幸せな暮らしをして欲しい。そして今の私には何もしてあげる手立てはない。

2014/11/07

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