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ワンちゃん (文春文庫)

ワンちゃん (文春文庫)

ワンちゃん (文春文庫)

作家
楊逸
出版社
文藝春秋
発売日
2010-07-09
ISBN
9784167786014
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あらすじ

中国人女性の「王愛勤」ことワンちゃんは、名前のとおりの働き者。女癖が悪く働かない中国人の前夫に愛想を尽かし、心機一転、日本人と見合い結婚をして、はるばる愛媛へやってきた。家事に夫の送り迎え、病気の姑の世話と働きながら、生活力たくましいワンちゃんは、四国の独身男性を中国への「お見合いツアー」に誘うのだった──。日本語を母語としない作家として、初めて芥川賞を受賞した著者のデビュー作! 文学界新人賞を受賞した表題作のほか短篇「老処女」を収録。

ワンちゃん (文春文庫) / 感想・レビュー

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しんごろ

中国から逃げるように日本に来た中国人女性、希望を持って日本に来た中国人女性の2編!タイトルはかわいいですが、内容はけっこう重めです。『ワンちゃん』…自分の気持ちに正直になれない、切ない気持ちを感じました。ワンちゃんにいつか幸あることを祈りたいですね。『老処女』…切ないというより哀しくなるね。こちらも、いつか幸あることを祈りたいですね。最後は、ただそばにいて、ひたすら愚痴でも聞いてあげたくなりましたね。2編とも重くて、リアルでしんどいですが、両ワンちゃんにエールを送りたくなりました。

2018/05/06

ユーカ

中国の女の人を描いている小説が好きです。この小説のように現代のものでも、歴史小説でも。友達の中国人の女性たちもそうだけど、とってもはたらきもので、読んでいると「自分もがんばらなくちゃ」と元気になります。ワンちゃんもとってもはたらきもので、とっても心が清らかな女性。彼女のしあわせはどこにあるんだろう? 彼女の眼差しはどこにしあわせを見ているんだろう? きっとワンちゃんも私を見たら同じことを考える。それを語り合った時に国境はなくなるんじゃないかな、そんなことを思った。

2016/06/15

ピンヒール

然程多くないページ数がなかなか進まない。面白くない訳ではない、むしろ引き付けられる。しかし、それは負のエネルギー。作中の女性二人の、重苦しく救いが見えない展開が辛くて辛くて。 人は難儀な生き物だなぁ…。

2018/03/22

和華

全体的になんだかとても物悲しかった。「わんちゃん」の主人公は仕事に一生懸命でとても頼もしいのだけど、私生活の所々に虚しさを感じる。「老処女」の主人公は自分の信念をしっかり持っていて、でもそれはその時代特有のちょっと古臭いものゆえ、周りから取り残されてしまう様子がとても虚しい。2人の中国人女性はとても一生懸命で好感が持てるはずなのに、どうもちょっと違くて、悲壮感のような雰囲気がこの作品に充満しているなと感じた。

2015/11/16

s

タイトルの「ワンちゃん」は、ワンワンではなく、王(ワン)ちゃん。かわいらしいタイトル、やわらかな文体とは裏腹に、そこに描かれているのは救いのない“生きづらさの悪循環”。居心地のいい場所を見つけるのは難しい。中国から日本に来ても、あるいは日本から中国に戻っても、それぞれに生きづらい社会が待っている。読後感は暗いが、ワンちゃんのキャラクターが魅力的で、自分も含めて生きづらさを抱える多くの人を応援したくなる小説。

2017/05/06

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