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花の鎖 (文春文庫 み 44-1)

花の鎖 (文春文庫 み 44-1)

花の鎖 (文春文庫 み 44-1)

作家
湊かなえ
出版社
文藝春秋
発売日
2013-09-03
ISBN
9784167860011
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花の鎖 (文春文庫 み 44-1) / 感想・レビュー

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風眠

(再読)結末を知った上で読み返して、やっとこの物語を理解できたと思う。祖母・美雪、母・紗月、そして娘・梨花、それぞれの物語が『雪』『月』『花』の章で語られてゆく。それら一つ一つの物語に集中し、整理しながら読んでいる間に、大きな別の流れが構築されている。ばらばらの時間軸、Kという人物、心に秘めた怒りや憎しみ、哀しみ、愛のゆくえ、そして、全ての真相。それらが「香西路夫美術館」へと収束していくさまが圧巻。長い間とらわれていた花の鎖から解き放たれて今、ほんのり可憐なピンクのバラが、この先の未来に希望を感じさせて。

2018/01/15

さてさて

『駅前のアカシア商店街にある「梅花堂」っていう和菓子屋』の『きんつば』。親子何世代にも渡って愛される地元の人なら誰でも知っている街の象徴が最初から最後まで作品のモチーフのように描かれていくこの作品。『りんどう』の花が梨花、美雪、紗月のそれぞれの人生に豊かな彩りを与えていくこの作品。巧妙に張られた伏線の数々が紡ぐ物語が、怒涛の伏線回収とホロリとくる結末に向けて大きく動き出す様を見るこの作品。”イヤミス”の湊さんからは考えられない後光が射すかのような神々しいまでの圧倒的な感動に包まれる素晴らしい作品でした。

2021/08/10

mura_海竜

湊さん、4冊目。3人の女性の話が束になっていく。連鎖。謎の人物『K』は誰か?。出てくる人が多くて、相関図を作らなかったので置いておかれた感。半分も楽しめなかったかもしれない。人物の観察はいつものようにすごかった。建築設計関連、登山、赤岳、コマクサ。リサイクル本。

2016/11/17

Kが誰なのか、どういう繋がりなのかが気になってどんどん読み進みました。理解力の乏しい私は終盤でやっと時代と、登場人物の関係性が繋がって納得。作者の作品によく見られるどんでん返しの結末はそれほどなかったです。

2019/06/15

三代目 びあだいまおう

『雪月花』美しい景色や自然、季節を象徴するように古来からある言葉、この文字を持つ3人の女性が主人公。毎年一度決まった日に贈られる豪華な花束、差出人はKという謎の人物。梅香堂のきんつば。建築家と美術館。山岳同好会と雨降り渓谷。憧れの人と病気。様々が徐々に繋がり始める気がするのだが、中々繋がらない。繋がりはときに「絆」のように好意的に称されるが、どうやら本作は重苦しさが漂う。因縁のような、足枷のような、まさに見えない鎖で繋がっている感じ!じわじわと迫り来る真相。受け継がれし鎖の真相には胸を打たれました‼️🙇

2019/11/11

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