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すみれ (文春文庫 あ 62-2)

すみれ (文春文庫 あ 62-2)

すみれ (文春文庫 あ 62-2)

作家
青山七恵
出版社
文藝春秋
発売日
2015-03-10
ISBN
9784167903329
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すみれ (文春文庫 あ 62-2) / 感想・レビュー

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優希

レミちゃんに共感しました。大人になりきれないレミちゃん。子供から大人になる中間にいるような気がしました。レミちゃんみたいな想いを抱える人は少ないのではないのでしょうか。夢を持つこともかなわない人に夢を与えたような気がします。

2019/07/08

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

一人の女性との出会いによって15歳の少女の心に刻まれた風景を瑞々しい筆致で描いている。「普通の人と違う」部分を抱えている〈レミちゃん〉は、両親の学生時代の友だち。37歳の少女。かつて才気に満ち、小説家を志していた美しい女性は心を病み、少女の家に転がり込んでいた。高校受験を控え不安定な心をもて余す少女とレミちゃんとの関係は脆さと危うさを漂わせる。いくつかの衝突。言えなかった言葉。戻らない時間。レミの存在は少女の魂の種子になり、根を伸ばした。芽が出て花が咲くかは、誰も知らない。

2015/04/22

やせあずき

新聞の書評をみて購入。両親と中学生の「わたし」の家に突然やってきた大人の女性レミちゃんと過ごした日々が、その後のわたしの人生に大きな影響を与えます。他人を振り回す人、他人に振り回される人、どちらにも周りには分からない事情があるのに、それに気づけないんですよね、そのときには。ラストの場面の言葉の使い方がとても綺麗だと思いました。

2015/05/23

もこ

短いけど、投げかけられるものは途轍もなく大きい。中学生の藍子の家に両親の大学時代の同級生である「ふつうの人とは違う」レミちゃんが居つく。でもきっと、どんな人でもレミちゃんの様な状態になる可能性はあると思う。自分一人ではどうすることもできない苦しみの中で、手を差し出してくれる人はいるだろうか。突然その手を引っ込められたらどうするだろうか。私だって手を引っ込めてしまったことは幾度となくあるはずだ。これからも世界との間合いを探りながら、傷つき傷つけ、救い救われ、生きていくんだろう。色んなことをぐるぐると考える。

2015/05/23

TANGO

「大人になりきれない37歳のレミちゃんと、もう子どもではいられない15歳の藍子の物語。」藍子ちゃんの両親は、現実味がなくて理想的な感じの分、レミちゃんの不安定さが際立ってみえた。大人になる、ってどんなだろう。って未だに思う私は、大人になれているのだろうか。中学の卒業文集に「僕たちは、一番大人に近い子どもです。」って書いた男の子のことを思い出した。

2015/03/31

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