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望郷 (文春文庫 み 44-2)

望郷 (文春文庫 み 44-2)

望郷 (文春文庫 み 44-2)

作家
湊かなえ
出版社
文藝春秋
発売日
2016-01-04
ISBN
9784167905231
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2組の親子に訪れる悲しくも愛のある物語…貫地谷しほり×大東駿介W主演で湊かなえ『望郷』映画化

 湊かなえの人気短編集『望郷』が映画化され、2017年9月16日(土)より公開する事が決定。ファンからは「映画向きの作品だしめっちゃ楽しみ」「原作・キャスト共に最高過ぎる!」と期待の声が上がっている。

 同小説は、“島”に生まれた人々の複雑な心が生み出す6つの事件を描いた短編作品。2016年にはドラマ版が制作されており、日本推理作家協会賞短編部門を受賞した「海の星」の他、「みかんの花」「雲の糸」の3作品が映像化。広末涼子、伊藤淳史、濱田岳ら豪華キャスト陣を迎え人気を博した。

 映画では、ドラマ版では見ることが出来なかった「夢の国」と「光の航路」が実写化される。「夢の国」で、古いしきたりに縛られ窮屈な生活を送る中、ある事件を引き起こしてしまう夢都子を演じるのは、4年ぶりの映画主演となる貫地谷しほり。また、「光の航路」では、故郷の島で中学校の教師を務め、クラスに生じるいじめ問題に悩んでいる間、過去に確執を抱えたまま死別した父の本当の思いを知る事になる航を演じたのは大東駿介。

 演技派俳優同士のWキャストとあって、ファンからは「湊かなえ作品に貫地谷しほり出…

2017/7/16

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テレ東スペシャルドラマに称賛の声続々! 「模倣犯」に続き、湊かなえ原作ドラマ「望郷」も大反響

『望郷』(湊かなえ/文藝春秋)

 2016年9月28日(水)にテレビ東京系で放送された、湊かなえサスペンスドラマ「望郷」が「島の美しさと独特の人間関係。素晴らしいの一言!」と大絶賛を受けている。  同作では、湊かなえの描いた傑作ミステリー短編集『望郷』から、日本推理作家協会受賞作「海の星」、そして「みかんの花」、「雲の糸」の3編をそれぞれ異なる脚本家によってオムニバスドラマ化。『望郷』は、湊かなえの故郷であり、現在は尾道市に編入したことで無くなってしまった「一島一市」の島・因島をモデルとした白網島を舞台とした、切なくも愛おしい人間模様と衝撃の真実の物語だ。  湊自身は「小説家として自分だから書ける物語は何だろう、と悩んだとき、それは『島』ではないかと思いました。瀬戸内海の小さな島で暮らす人たちが抱える問題は、そのまま、世界に目を向けた多くの人たちに通じるものがあるのではないか。そんな思いを込めて書いたのが、『望郷』です」と想いを語っている。  同作も、実際に瀬戸内海の島で撮影され、「湊かなえらしい人間の重さと切なさと、島の美しい景色のコントラストが…

2016/10/9

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望郷 (文春文庫 み 44-2) / 感想・レビュー

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さてさて

〈みかんの花〉を含め六つの短編から構成されたこの作品。白綱島を舞台にちょっとミステリーな物語がそれぞれ展開します。いずれも過去と現在の二つの時に光を当て、その対比、その繋がりが巧みに描かれていきます。舞台となる白綱島の風景がそれぞれの章で少しづつ丁寧に描かれていることもあって、読み終わる頃にはこの島の過去と現在の情景がそれぞれが浮かび上がってきました。人の心の闇を描きつつ、それでいてみんなどこか前向きな姿勢が共通したさわやかなミステリー、こんな湊さんもいいなあ!そんな印象も持った読み応えのある作品でした。

2021/03/12

yoshida

「Nのために」があまり合わず敬遠していた湊かなえさん。良い作品に逢えた。白綱島を舞台として起こる様々な人間模様。家族内の妬みや葛藤、散りばめられた伏線。そのラストの回収に背筋が震える。米澤穂信さんの「満願」にも似た味わい。特に「みかんの花」、「海の星」、「夢の国」が好み。淡々と語られる過去や想いに、急な突風のように顕になる隠された真実。他者の想いは言葉にしないと分からないし、言葉にすることに失敗することもある。だからこそ、その行動の真意に驚愕する。程度の差はあれど、我々の日常にも潜む物語。満足の読書時間。

2018/02/18

三代目 びあだいまおう

著者を育んだ故郷、因島(作中は白綱島)を舞台にした短編集。孤立した島が本土と橋で結ばれた。島を思い、本土への憧れを胸に秘め、成長する各話の主人公。繋がってる訳ではないがたった50頁程度の短編に其々の故郷への思いが紡がれる。ジャンルはミステリーのようだが謎が前面に出てこない。各話最後に予測不能なミステリーエッセンスが顔を出す!なるほど巧緻。思うに各話、全てを描き切っていない。余韻の行方を読み手に委ねるかのように放り出す。この心地よさ。『私にとって大切な作品です』著者が問う、故郷に思いを馳せた我が血潮‼️🙇

2020/03/27

エドワード

二度と帰るものか、と思うほど、懐かしいのが故郷だ。穏やかな海の風景が美しい瀬戸内海の白綱島。娯楽は少なく、狭い世間が息苦しい。過疎化が進み、本土の市に吸収合併される白綱島市。島から出ていき東京で作家になった姉が市の閉幕式に現れた。妹の思いは…。封建的な祖母に抑圧された少女時代に夢にまで見た東京のテーマパークを訪れた女性。都会と地方の落差に翻弄される人々、平成日本の各地で見られる愛憎劇が集約されている。一方、いじめは都会も地方も全く変わらない。都会で登校拒否になった少女の心が島で癒されることを切に願う。

2016/02/18

bunmei

湊作品にしたら珍しい、最後はホロリとさせる人情ドラマ短編集。しかしそこは湊作品。ホロリとさせるまでには、感情を逆なでるような伏線が、散りばめられています。過疎化が進み、人々が島を離れ、市として閉幕を迎えることとなった白綱島。その島から飛び出した人、残った人、戻った人が、島での様々な思い出や出来事を振り替える中で「されど故郷」と、島への思いとしがらみに縛られながらも、様々な人間ドラマが展開していきます。ミステリー要素を含みながらも、各々が抱える島でのトラウマと向き合う中で、新たな一歩を踏み出す物語です。

2018/12/17

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