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ともえ (文春文庫 も 18-13)

ともえ (文春文庫 も 18-13)

ともえ (文春文庫 も 18-13)

作家
諸田玲子
出版社
文藝春秋
発売日
2017-03-10
ISBN
9784167908058
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ともえ (文春文庫 も 18-13) / 感想・レビュー

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黒猫

義仲寺に行ったことがある。滋賀県のローカル線を乗り継いで行った。そこには旭将軍木曽義仲、巴御前、松尾芭蕉の石碑がひっそりとあった。巴御前の石碑は丸っこくて小さくて可愛らしい石碑だった。この小説が義仲寺を舞台にしているのが秀逸です。巴御前の悲運にも負けない強さは義仲を愛するというより強い、木曽山中で育まれた絆であったと感じる。時代を経て智と芭蕉の淡い恋にやきもき。年齢を重ねるごとに深まる愛があるんだ。結ばれなくても人を思い生きていくことで強くなる愛情。巴御前が結んでくれた愛があった。とてもよかった。

2017/04/05

hachi18

義仲寺にある松尾芭蕉と木曽義仲のお墓、巴御前を供養する巴塚。この場所だからこそ展開される芭蕉と智月尼の最晩年の恋と巴御前生前の時空を越えた交流。巴御前、松尾芭蕉共に単独で物語が成り立つのに、それを交えてしまう贅沢さ。死というものが見えつつある中での情熱だけではない落ち着いた恋愛は、しっとり読ませてくれます。ただどちらも盛り沢山あるであろうエピソードを単独で読ませて欲しいと思いました。

2017/05/05

のれん

松尾芭蕉が木曾義仲に心酔してたのは有名だが、芥川もそうだっけかな。兎に角ただ一人で孤高貫き世間に迎合しない哀愁は義仲に共感するようだ。 一人の老尼と芭蕉の出会いと老尼の過去たる姫の挫折、それが巴御前の人生と重なるという構成。 義仲は作中ほぼ登場せず、巴を新たに愛する和田義盛が芭蕉と重なる。 傷ついた女性はしかし、愛を忘れず子を起点にして生きようとする力に満ちている。 そういう在り続ける母性に男は惚れるのだろう。男がもうちっとフラフラしなきゃいい話ではあるのだが、これが中々難しい。

2021/09/03

のんちゃん’

★★★しっとりとした大人の恋。人生も終わりに近づいた頃に出会った2人。身体でも心でもない、魂の結びつきという関係が素敵です。

2017/04/19

さとうはな

芭蕉と智月尼、そして巴御前の縁の物語。一瞬( あれこの設定前にも読んだことあるような・・・)と思ったら、それは良寛上人と貞信尼?の物語だった^^;(瀬戸内寂聴著の手毬、だっけ) 本格的に巴御前の物語を読みたくなった。

2017/06/23

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