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さよなら神様 (文春文庫 ま 32-2)

さよなら神様 (文春文庫 ま 32-2)

さよなら神様 (文春文庫 ま 32-2)

作家
麻耶雄嵩
出版社
文藝春秋
発売日
2017-07-06
ISBN
9784167908805
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さよなら神様 (文春文庫 ま 32-2) / 感想・レビュー

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麦ちゃんの下僕

『神様ゲーム』に引き続いて。こちらは全6編の連作短編集。前作の強烈なインパクト&第15回本格ミステリ大賞受賞作という予備知識を有して読み始めたせいか、前半3編は正直やや物足りなさを感じたものの…後半3編は俄然面白くなりましたね!特に「バレンタイン昔語り」にはやられました(笑) 全体の読後感として「後味が悪い」という感想も見受けられますが…僕はむしろ爽快感いっぱいで、笑ってしまいました!前作では地味だったのに今回は完全無欠のイケメンだった“神様”こと「鈴木太郎」…またどこかに“退屈しのぎ”に現れませんかね?

2020/06/28

nobby

「さよなら、神様。」その事態が生んだ悪魔達の存在は人間達に虐げられ…そんな終盤は痛くて仕方がなかったが、ラストで次々と浮き彫りになる人間のどす黒さは後味悪くも、最終的にはまさかの♥付き(笑)各章冒頭で「犯人は〇〇だよ」と神様 鈴木が宣言して始まる倒叙ミステリ。事件は全て殺人だが教えてくれるのは名前だけ。それを元に真相を追う久遠小探偵団の面々が、神様を信じきれない様子が現実的。どれもアリバイはこじつけ強く感じるが、気付くと感嘆させられる伏線も数多い。4章から桑町淳の真実に迫り始めてからは一気に惹き込まれる!

2018/12/14

ナルピーチ

神様シリーズ第2弾は短編集。前作と同様に神様=鈴木君となるわけだが、今回は各話の書き出しにちょっと登場するだけ。その役割とは「犯人は○○だよ」と、犯人の名前を告げる事なのだが、全知全能なる神のお告げは絶対でありそれ以外の答えはない。そのお告げを聞かされた小学生を軸に、発生する事件の謎や真相を追い求めていく…。当然ではあるが、短編なので一話の頁数は短くなるのだが、前作以上にブラック感を漂わせている気がする…と言うか、この小説に出てくる小学生達…なんか怖い…心に闇を抱えまくってないか!?

2023/09/14

aoringo

自らを神様と名乗る少年の周りで起こる殺人事件のミステリー連作短編集。六篇。まず最初の一行で神様は犯人を名指しする。そこから本格推理合戦が始まるのだけど、最後まで読み終わってもモヤモヤ感が残る。それは作者の狙いだと思うので良いのだけど、途中ちょっとした驚きもあったりして思いがけず楽しめました。麻耶さんの作品はとても久々だったので大丈夫かなと思っていましたが、これからも読みやすそうなものがあれば読んでいきたいです。

2022/04/30

naji

文庫化されていたので、相変わらずの一気読みにて読了。話の流れとしては最速で犯人の名前が神のお告げで暴露、それを否定しようと少年少女探偵団が推理に乗り出すも結果はやはり覆せずという感じです。ただし、『バレンタイン昔語り』の章から話しの構成パターンに変化が起き、ここから何ともやるせなくなるのだがグイグイ惹き込まれていきます。絶対の存在である神こと『鈴木くん』は決して虚偽の発言をしているわけではない、問いの微妙な違いや知らなくていい事実を知ってしまったが為に・・・、やっぱり最後の最後まで読者を騙してくれました。

2018/02/12

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