真夏の犬 (文春文庫 み 3-28)
真夏の犬 (文春文庫 み 3-28) / 感想・レビュー
カブ
昭和30年代を舞台にした表題作「真夏の犬」など8篇の短篇集。何よりも生きることが優先されているようなエネルギッシュな時代。男も女も、大人も子どもも必死だし、何もかもが一晩で変わってしまうような社会状況の中でも人は生きる。心の底から力が湧いてくるような短篇とは思えない重厚感。
2018/04/29
るい
秩序もコンプライアンスもぶっ飛んだ昭和をリアルに描写してある、何とも言えない心地よさ。 短編それぞれカラーが違っててどれも良い!とはいかないけれどノブが随所に漏れ出ていて熊吾を時々感じながら読み進めた。それが何だか身悶えするような嬉しさで。ああ、まだまだ流転の海中毒からは脱出できなさそうだなわたし笑
2019/06/09
Syo
そっか。 やっぱり…。 読んでた。 そりゃそうやろなぁ、 大好きな宮本輝の文庫本 やもんなぁ。 25年前か。 この読書日記も つけてないもんなぁ。 真夏の犬。 思い出したけど、 一応 最後まで読みました。 うまいなぁ。 考え落ちって感じ。
2018/06/16
つきかげ🌙
短編集 多くの話に男女の性愛が関わっている。
2024/02/18
はるな
真夏の廃車置き場で野良犬と戦う中学生、決まった曜日の決まった時刻に姿を現す女性に惹かれる喫茶店店主等、様々な人の、人生の一瞬を描いた短編集。 表題作や「赤ん坊はいつ来るか」では、少年の非力さと、その対として母の強さが描かれてると思う。「ホット・コーラ」、生きていくことの悲しみや切なさを感じた。自分の人生のために、他人のささやかな幸せを壊してしまう、自分の恋心すらもなかったことにしてしまう、という。これが一番好き。 どの話も、読み終えた後は深い余韻が残り、日々を懸命に生きよう、という気持ちになります。
2018/08/08
感想・レビューをもっと見る