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奥様はクレイジーフルーツ (文春文庫 ゆ 9-4)

奥様はクレイジーフルーツ (文春文庫 ゆ 9-4)

奥様はクレイジーフルーツ (文春文庫 ゆ 9-4)

作家
柚木麻子
出版社
文藝春秋
発売日
2019-05-09
ISBN
9784167912734
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奥様はクレイジーフルーツ (文春文庫 ゆ 9-4) / 感想・レビュー

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さてさて

夫婦生活に何を求めるかは人それぞれです。しかし、ヒトの動物的感覚が失われない以上、『セックスレス』を不満に思う感情は決しておかしなものではありません。しかし、特にこの国では『セックス』という言葉自体、口にすること自体が憚られるのも現実です。柚木麻子さんらしい、コミカルでかっ飛んだ物語展開の中に、絶妙な人の心理描写の妙を味わえるこの作品。官能小説でも恋愛小説でもなく、フルーツの瑞々しい表現と共に独自の立ち位置をとるこの作品。果たして夫婦とはどうあるべきなのだろうか、と、ふと自問してしまったそんな作品でした。

2022/02/07

とてもコミカルにストーリー作っているけれど夫婦間のセックスレス問題は結構深刻なのではないかと思いました。お互い仕事をしていたら繁忙期もそれぞれだし、タイミングは合いづらいだろうし、初美みたいに夫婦仲が良くてもレスになることもある。本人たちが納得していれば問題ないけれどどちらかが我慢していたら危機になり得るのだと思います。初美の旦那さんが出来た人過ぎて不自然な位良い男でした。

2019/05/25

hit4papa

夫婦の性生活に難ありの奥様の日々が描かれた連作短編集作品です。悶々妻と淡白夫。でもお互いに深い愛はあるという不自由さがコミカルにつづられています。イケナイ関係へ妄想力爆発の、まさにジューシーなフルーツの如き主人公。寸止めのシチュエーションが大いなる勘違いだったりして、その時の主人公の脳内活動が可笑しくも哀しくもあります。フェロモン溢るる彼女に翻弄される男友達など、読んでいて俯きたくなるような赤裸々さは、女性作者ならではの視点でしょうか。女子会トークのようでもあり、何とも感想を言い難し...、です。

2021/03/21

M

セックスレスに苦悩する結婚3年目30才の初美。露骨で深刻なはずの悩みを、コミカルに、また、各章ごとに瑞々しい果実をモチーフにすることで妄想話も爽やかに感じさせられ、淡々と読み進められる。初美は本人なりに悩んでいるのも伝わるが、いかんせん初美のキャラが奔放というには隙だらけというかだらしなくて男好きする雰囲気なので軽い男が寄ってきては妄想。行動が姑息で幼稚っぽいので白けることもしばしばだった。診察以来二度目に逢った女医さんの指を口にとか、狂気でしかない。P.113最後の鉤括弧の中は真実味があって深く頷けた。

2019/06/02

JKD

夫婦仲が悪い訳じゃないけど、やっぱり物足りない。そんな慢性セックスレス生活による欲求不満を解消しようと果敢に作戦を企てる初美。ひゃっほーいと叫びたくなるシーンなど、とにかくポジティブに考える姿勢が可愛い。頑張れ初美~!と応援したくなりました。

2019/05/19

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