読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

静かな雨 (文春文庫)

静かな雨 (文春文庫)

静かな雨 (文春文庫)

作家
宮下奈都
出版社
文藝春秋
発売日
2019-06-06
ISBN
9784167912932
amazonで購入する Kindle版を購入する

静かな雨 (文春文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

しんごろ

『静かな雨』…足に障害を持つ行助(ゆきすけ)。記憶障害のこよみ。二人で一緒に暮らしていく中で、時にはぶつかったりしながら理解を深めて行く姿に応援したくなる。行助の家族が心強い。『日をつなぐ』…すれ違ってく若い夫婦の物語。育児の中、育児している真名と仕事で忙しい修一郎。徐々にすれ違ってく不穏な空気を醸し出す。読者に委ねられたラスト。しっかり話し合って二人の幸せを祈りたい。2編とも情景が浮かび、静かで切なくもあるが、優しい余韻を感じる。宮下奈都さんのその後の作品の原点になるような土台のようなものを垣間見た。

2020/08/16

utinopoti27

『羊と鋼の森』で本屋大賞を受賞した宮下氏のデビュー作。会社が倒産し、将来に不安を抱えている「ユキスケ」と、パチンコ店の駐車場でタイ焼きを売る「こよみ」の恋愛物語だ。交通事故で脳に障害を負い、記憶が一日しか保てなくなったこよみだが、捨てること、諦めることを常に前向きに捉えて生きている。一方ユキスケは、そんな彼女と暮らすうちに、こだわりを捨てて自然体で生きる意味を、肌で感じてゆく・・。起伏の少ないストーリーライン、静謐かつ繊細な筆致が、二人の微妙な心の揺らぎを優しく包み込む。心が荒んでいる時に読み返したい作品

2020/08/05

おかむー

十数冊めにしてデビュー作初読みの宮下奈都。『よくできました』。寂しさ哀しさをベースにほのかな喜びと希望をちりばめながらもどこか不安を漂わせる結末。そういえば宮下作品を読み始めたのってこういう作風に惹かれたんだよなとちょっと新鮮な気分。新しい記憶を留めておけない彼女と主人公がそれでも積み重ねてゆく日々を描く表題作と、知り合いもいない異郷の地で乳飲み子を抱え残業続きの夫を待ちながらすり減ってゆく“私”を描く『日をつなぐ』。たいやきと豆のスープ、それぞれの軸となる食べ物の描写が美味そうなのも宮下作品ならでは。

2019/08/18

ponpon

著者のデビュー作でもある表題策を含む中編2編。「静かな雨」は事故に因り記憶障碍となった女性をヒロインとした、「博士の愛した数式」を彷彿とさせる物語。とても透明で澄んだ印象を受け、音楽性にも溢れているのは著者らしいと感じた。この延長線上に「羊と鋼の森」があるのかなと思った。一方で「日をつなぐ」は、淡々とした筆致ながらも、育児ノイローゼ気味の若い母親がヒロインで少し息が詰まる感じを受ける。ミステリーのような不安感を残す結末も意外。手軽に読めるが印象深い一冊でした。

2019/06/20

佐島楓

流れていく日常にふと差し込まれる不幸。不幸であってもそれを受け容れて生きていかねばならないという現実。二人なら幸せに転化できるだろうか。

2019/06/05

感想・レビューをもっと見る