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東京會舘とわたし 下 新館 (文春文庫)

東京會舘とわたし 下 新館 (文春文庫)

東京會舘とわたし 下 新館 (文春文庫)

作家
辻村深月
出版社
文藝春秋
発売日
2019-09-03
ISBN
9784167913434
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「東京會舘とわたし 下 新館 (文春文庫)」のおすすめレビュー

2度の震災と戦争を生き抜いた「東京會舘」を舞台に、辻村深月が描く壮大な青春大河ミステリー!

『東京會舘とわたし』(辻村深月/文春文庫)

 東京會舘を舞台に実話を下敷きにした連作短編集、と聞いて、東京會舘にはなじみがないし、辻村深月作品にしてはあらすじが大人しそうだし、と『東京會舘とわたし』(単行本は毎日新聞出版、文庫は文藝春秋)を読む機会を逸している人が、もしかしたらいるかもしれない(そうではありませんように、と思って書いているので、そんなわけあるか! 無礼なことを言うな! とご立腹の方はご容赦ください)。

 だが多くの読者はきっと、どんなに静かな物語でも辻村さんの手にかかればとてつもないエンターテインメントに変わるはず、と期待することだろう。その期待は決して裏切られることはない。

 冒頭に登場するのは、東京會舘を舞台に小説を書きたい、と取材を申し込む作家だ。数ページのプロローグののち、おそらくはその作家が聞いたのであろう、東京會舘を舞台にした物語がはじまる。最初は大正12年、創業の翌年の東京會舘を、小説家志望の青年を主人公に。次は昭和15年、大政翼賛会の庁舎として徴収されることになった東京會舘を、創業からつとめあげた男を主人公に。読みなが…

2019/10/18

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 課題図書を読んだ人も、まだ読んでいないという人も、優秀レビュアーの素晴らしいレビューを読み「これは!」と思うレビューに投票してみましょう。投票期間は2019年11月24日(日)まで! ⇒「第4回 レビュアー大賞」特設ページ

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2019/11/11

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「読書メーター」×『ダ・ヴィンチ』第4回 レビュアー大賞が開催! 『マチネの終わりに』『Red』など、話題の8作品が課題図書に!

 日本最大級の書評サイト「読書メーター」と『ダ・ヴィンチ』は、9月16日(月)より、ベストレビュアーを決定するコンテスト「第4回 レビュアー大賞」を実施します。

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2019/9/16

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東京會舘とわたし 下 新館 (文春文庫) / 感想・レビュー

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三代目 びあだいまおう

思い出エピソードの繋がりが神々しい程美しい!建物は竣工の瞬間から老朽化が始まる。老朽か老舗か、同じ『老』でもその未来は雲泥の差。その違いを生むのが人であり、誇りであり、磨き上げの心。仕事における誇りを地道に積み上げ、受け継がれし真摯な振舞いのみが織り成す奇跡の軌跡。伝統に伴う格式、継続的な挑戦。時代の変化と幾度もの絶望的危機を信念で乗り越えてきた東京會舘。その歴史的空間で時を越えて繋がるご縁。訪れる人の数だけ沁み込んだ特別な思い出が詰まり、全話で感動の涙が滲む珠玉の作品に対し上手く感想を表せる言葉が欲しい

2019/10/30

ろくせい

(上とほぼ同じ)題名の期待から、読後に心地よい裏切りを楽しむ場合は多い。本書は、題名の「わたし」から誰しもが受ける強烈な一人称の印象を、感動とともに清々しく裏切った。「わたし」は個人の「私」ではなく、結果として智慧を紡ぎ育てた人々の総体であると。智慧には、その時その時に開かる壁を超えた成果が不可欠で、それを追求した個人の利己性は尊い。同時に、智慧には、その達成を成熟させる人々の関わりも不可欠で、それは尊い個人の利他性で実現する。東京會舘を想ったすべての利己と利他である「わたし」を、私は決して忘れはしない。

2019/10/06

のり

大正・昭和・平成・令和に脈々と受け継がれる東京會舘。お客様に會舘に寄り添う最高級のサービスと誇り。数えきれない「東京會舘とわたし」の物語が実際に刻んでいる方々は多いだろう。本書ではスタッフの名言の数々に唸らされる。考え抜いたような返答が直ぐ返ってくる。それも的確に心を掴む。三代目の東京會舘も多くの人達を迎え愛され続けていくだろう。

2020/08/22

KAZOO

下巻まであっという間に読んでしまいました。下巻はどちらかというと家族間の問題をうまくかませていてほろりとさせてくれるような話が多かった気がしました。それ以外にも、越路吹雪が出てきたり東日本大震災の時の様子なども活写されています。作者自身の分身のような人物が直木賞を受賞する話などもあり楽しめました。感動させてくれました。

2019/10/31

エドワード

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2019/09/16

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