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闇の平蔵 (文春文庫 お 13-18)

闇の平蔵 (文春文庫 お 13-18)

闇の平蔵 (文春文庫 お 13-18)

作家
逢坂剛
出版社
文藝春秋
発売日
2019-10-09
ISBN
9784167913632
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闇の平蔵 (文春文庫 お 13-18) / 感想・レビュー

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sin

この巻に初登場の可久と云う姉御、使われるだけじゃない所謂自立した手先、出来る女だ。顔を晒さない平蔵と云う仕掛けを以て筋の読み合いに使って来たが、ここにきて可久と云う一見したところの不確定要素を放り込むことによって読者の意表を突こうかと云うところか、そうは云っても癖のある姉御の個性が魅力的で物語が面白味を増したことは確かだ。

2020/04/27

ALATA

火盗改、第三集。今作は手練手管でどんな男でも口説き落とす女狐、お可久がいい味を出している。「どうせお前は生きて娑婆に戻れぬ」平蔵に惑わされ命を落とす阿古屋の長八「可久あるべし」。闇の世界で、捕り物の役人を始末する裏の火盗改「闇の平蔵」が好み。「あいや、しもうた‥」知恵のまわるものはその知恵のために自らの首を絞める「あいやもの半次郎」でちょっと襟を正す★4※「お付き合いしますよ旦那」今日こそ可久を飲みつぶしてやろうと肚を決める仁兵衛がニヤリ。

2021/10/17

HMax

「女子を盾にするようなやつに、仁義などいらぬことよ」、後先になりましたが、鬼平が大活躍の「闇の平蔵」。途中、すっかり平蔵の術中にはまり、何度も騙されてしまいました。お可久が仁兵衛の手先になった経緯は大したことありませんでしたが、3話も活躍で大満足。どうして子供に優しいのかは次の「平蔵の母」で明らかになるので楽しみにしてくださいね。

2020/08/11

HaruNuevo

逢坂版長谷川平蔵シリーズ文庫第3弾。裏の裏をかき、斜め上から盗賊を絡めとる長谷川平蔵。 まあ後出しジャンケン的な話の運び方でもあるのだが、各話終盤に手妻のようにカラクリが解き明かされる様が心地よい。 脇役のキャラ付けにはあまり労力を割いていない本シリーズではあるが、本巻から登場の女密偵可久が脇役として異彩を放つ。

2023/08/28

おとん707

「鬼平犯科帳」読んできたが残りあと4巻。全部読み切ってしまうのは寂しいのでちょっと寄り道でこの平蔵を読んでみた。同じ火付盗賊改方長谷川平蔵だがまず違うのは役宅の位置。鬼平では江戸城清水門外だったがこちらは本所三ツ目橋近く、今の菊川駅の辺。登場する与力、同心、手先(鬼平では密偵)や料理屋、船宿なども鬼平と同じものはない。平蔵の扱いも鬼平ほどは現場に現れず配下の与力を巧みに使う長官平蔵が描かれているがこれはこれで面白い。鬼平のおまさに対しお可久という手先が出てくる。性格は随分違うが物語にいい味を添えている。

2023/12/12

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