あのころ、早稲田で (文春文庫 な 27-14)
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あのころ、早稲田で (文春文庫 な 27-14) / 感想・レビュー
kokada_jnet
単行本で読んでいたのだが、巻末に呉智英との解説対談が追加されていたので、つい、また買ってしまった。呉智英先生の周りには中野翠ファンが多くて、「紹介してくれとよく言われる」というエピソードがツボ。また、やはり呉智英が語るところの、早稲田の男子学生どおしの「知的マウンティング合戦」が楽しい。
2020/03/29
まぶぜたろう
中野翠は映画批評(つうかエッセイ)でしか読んだことがないが、ひたすら蔑視の対象でしかなく、本書もあまりの凡庸さに呆れた。■ひたすらどうでもよい作者の当時の日常や、浅薄な文化考察は、そこらへんのブロガーが書いたような貧しいネタ、作文まがいのネタでしかなく、これでよく一冊書けたなと思う。この厚顔無恥が中野翠である。■しかし、それがいいのかどうか、あまり気取らない文章がのんびりすんなり軽く楽しめ、ラストで早稲田を久々に訪れた作者の素直な感慨は、ノスタルジックで不覚にもちょっと感動してしまった。俺はダメだ。
2020/05/02
AU
60年代・早稲田・学生運動のいずれかに興味があるか、中野翠のファンでなければ没頭はできないかもしれない。そのくらい私的な記録なんだけど、それがかえってミクロな視点から学生運動や当時のムードを窺い知ることができておもしろい。左翼でありながら運動に没頭できない自分自身のジレンマ。学生運動をテーマにした本であれば決して登場しないだろうが、でも当時「そういう人」もいたのだと知った。「派手に学生運動が行われているキャンパスと平和な日常が続く実家とを8の字のように毎日行き来していた」というのがリアルだった。
2020/12/16
mawaji
著名コラムニストの「まだ何者にもなっていない」学生時代の回想録、著者は私の一回りちょっと上の世代ですが、社会人になってまもなく早稲田界隈に住み始めたこともあって、高田馬場から早稲田にかけての町並みを思い出しつつノスタルジーに浸りながら読みました。あさま山荘事件は実家のテレビで見ていた覚えがあるくらいで、全共闘時代の若者たちの反乱の匂いまでは感じ取れないほどのノンポリで過ごしてきていますが、本書を読んで当時の学生のリアルな雰囲気を垣間見ることができました。今の学生さんも若さの特権を振り回してほしいものです。
2023/04/08
rakim
似た時代を過ごしてきたと思うのですが、少々俯瞰して見られる私は、少し冷めた?年代だったから?日和見とかノンポリでもあいつ等を論破できる感性を持っていた人は沢山いたのだと思います。面倒だったから知らんぷりっていうのが中野さんの感性に近いかもしれない。失礼ながら。
2021/05/21
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