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ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話 (文春文庫 う 38-1)

ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話 (文春文庫 う 38-1)

ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話 (文春文庫 う 38-1)

作家
上橋菜穂子
津田篤太郎
出版社
文藝春秋
発売日
2020-09-02
ISBN
9784167915667
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ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話 (文春文庫 う 38-1) / 感想・レビュー

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chiseiok

往復書簡集との事で、時系列半ばに上橋さんのお母さんが亡くなられた際の記述があった。それは『鹿の王 水底の橋』のあとがきで既知ではあったけれど、やっぱり泣けた。そして期待通りの津田医師&上橋女史の深い知見に満ちたキャッチボール。ぼ〜っと生きてる自分にとっては目から鱗、脳味噌にメンソレータムの知的スリルに満ちた最高のセッションでした。ノンフィクションとしては福岡伸一さんの『動的平衡』以来のざわめきっぷり。“生”(性?)と“死”、新参の西洋医学と悠久の東洋医学、巻末に追加された新章も含めて唸らされまくり。良本!

2020/09/27

楽駿

品川図書館本。これほど季節感にあふれ、命の尊さにあふれた、美しい書簡を私は知らない。あのバルサやエリンの産みの親、上橋氏と医師である津田氏の往復書簡。蓑虫の命から始まり、人の命、母親の闘病から死に至るまでの、命への考え方。そして、人間全般の命の意味と、あり方について考える。その追及は、コロナのような、ウイルスの意味と、人間との関わり方まで突き詰める。AIの可能性と、限界、人としての意味。どの言葉も、宗教的な考え方というよりは、生物学的検証の上に、見つけられた言葉。何回でも読みたくなる書簡。心が洗われる!!

2020/11/23

みさどん

お二人の往復書簡の形式をとった語り。文章がお上手だし、取り上げられた逸話や例文が興味深く、考えさせられたものがいくつもあった。たくさんの文献をひもといて、易しい言葉で説明してあるのだ。ありがたく得した気分。生を導くものと死へと誘うもの、絶滅プログラム、生きることの意義など、頭のいい人は昔からいろいろ考えてきたんだなと。死や病気への恐怖は全ての人が持つものだし、それって克服できるものなのだろうか。今を大事にしたいって思う。

2021/05/23

青蓮

世界的ファンタジー作家と聖路加病院現役医師の往復書簡。生きること死ぬこととは何なのかを小説家と医療の専門家のそれぞれの視点から描かれる対談と見て良いかと。コロナウイルスにも関する意見もあるので、パンデミックの年である今年に読んんでおきたい1冊だと思いました。

2020/10/25

Kanako

なぜ人は生きるのか、命をつなぐのか、という答えのない問いについて語り合う往復書簡形式の本。上橋先生のお名前を見てこの本を手に取ったけれど、医師の津田さんもとても聡明で慈悲深い方であることが伺える。お二人の文章が清廉で聡明で本当に素晴らしく、じわじわと滲みてきます。受け入れがたい悲しみや苦しみがありながらも、人類や動物に対する深い愛の眼差しを感じる、示唆に富んだ往復書簡でした。

2023/08/26

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