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森へ行きましょう (文春文庫)

森へ行きましょう (文春文庫)

森へ行きましょう (文春文庫)

作家
川上弘美
出版社
文藝春秋
発売日
2020-12-08
ISBN
9784167916077
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森へ行きましょう (文春文庫) / 感想・レビュー

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ちちこ

留津とルツ。同じ日、同じ両親の元に産声を上げた。これは別人で、いつか繋がるのか読みすすめていく。行けば行くほど、出逢う人は同じなのに、役割が違う。読者のわたしが森へ迷い込んだように思った。人は選択して生きている。もし、あの時違う選択をしていたら。パラレルワールドを介し、女という性を生きる一生を描いていて、とてもよかった。川上弘美さん、好き。

2021/02/17

ちぇけら

あるというのは、ないということである。あなたの重さを感じながら、ふとそう思った。好きというのは複雑で、遠心分離機にかけても、どんな組成なのかわからないまま。身体の核にぽっかりと穴があいて「恋」から抜け出したと思ったら、元の入り口に戻って次の「恋」を始めただけであった。わたしの人生にはあといくつ、分岐点が残されているのだろう。しかし何度繰り返しても、「幸福」に生きられる道は選べないのだろう。もう出口は見つからないかもしれないわ。思って、さっぱりと笑う。わたしはどうやら、深い森のなかに吸い込まれたがっている。

2021/05/06

SaTa

一度ならず心の内を彷徨うことがある。今とは異なる人生を想うのは、生き方を選ぶ余裕があったということではない。短い命だった可能性もある。この世に存在しなかったかもしれない。そんな不条理も含めてのパラレルワールドだった。ある日突然道が一本それたのか、実は歩き始めた時から微妙なズレが生じていたのか。別の人生を描き、後悔を感じてきた人も多いはずだ。何とか今と向き合い、折り合いをつけて自身の幸福を思う。それでもなおどこまでも続くのがこの森の深さなのだと、他人の森を覗き見て知る。細かな仕掛けも読んでいて楽しいです。

2021/02/11

Koji Harasawa

パラレルワールド。あの時、もしああしていれば、もしああしていなければ、あの人がいれば、あの人がいなければ…。森を歩く感覚だった。同じ様な道だけど、違う道。違うようだけど、実は一度通った道。すごい筆だ。

2021/02/07

こまいぬ

SFかファンタジーになっていくのかなーと思っていたら、そっちではない川上弘美。るつ、にあり得た人生のいくつかのバリエーションが、微妙にかぶっていたり枝分かれしたりする。大きな時代背景や起きる事件は同じ。結婚についてや社会からの女性への態度は大きく変わらないので、女性の一生の話で、フェミニズム小説っぽさもあったり、その時代の雰囲気を伝える小説としての部分もあったり。ジョー・ウォルトンのわたしの本当の子供たち、をちょっと思い出したけど、パラレルワールドと女性の人生って言っても、色々あるなと思う。

2021/01/05

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