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インフルエンス (文春文庫 こ 34-6)

インフルエンス (文春文庫 こ 34-6)

インフルエンス (文春文庫 こ 34-6)

作家
近藤史恵
出版社
文藝春秋
発売日
2021-01-04
ISBN
9784167916220
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インフルエンス (文春文庫 こ 34-6) / 感想・レビュー

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ponpon

お気に入り著者の文庫新刊。大阪近郊の団地が並ぶ新興住宅地で育った3人の少女。彼女らがお互いの為に一線を越えてでも支え合う生き様を小説家が書きとめた体裁の物語。語り手の戸塚友梨、幼馴染で家庭での性的虐待から所謂・不良となっていった日野里子、シングルマザー家庭だが。上品な坂崎真帆は、お互いのために殺人を厭わないまでに至る。そして、ある事件の重圧に耐えられずの破綻。これらの心理やプロセスの描写には恐ろしさを感じつつも、友人のためにそこまで行動する関係は羨ましさも感じる。圧倒的な勢いに一気読みです。満足の一冊。

2021/01/18

シキモリ

子供の時分、近隣の友達が住む団地には何処か形容し難い恐ろしさを感じた様な気がする。今作は互いに負い目を抱えた女性三人による殺人の連鎖を描くサスペンス一代記。掛け合わせたパズルの様でリアリティに欠ける筋書きだが、作中に蔓延する不穏なムードは頁を捲る手を逸らせるし、随所に挟まれる共同体の閉塞感も不審さを盛り立てている。奥行きが足りない印象はあるが、本編300頁に満たない作品で歪な共犯関係と断ち切れない絆を描き切るのが凄い。著者本人が投影されたと思しき女性作家が聞き手となるメタフィクション的要素も含まれている。

2021/01/09

DONA

話がどう展開していくのか気になってほぼ一気読みでした。団地出身ではありませんし、中学は荒れていませんでしたし、同級生が在学中に亡くなったこともありませんが、同じ女性として少なからず共感できる部分があって、何度も心が痛くなりました。結局誰が悪いって、里子の祖父なわけで、彼が裁かれなかったのが残念ですし、もっと対処する方法は無かったのか?と悔やまれます。小学生の女子が背負うには重すぎる荷物でした。

2021/01/21

mayu

友梨、真帆、里子、3人は同じ団地に暮らし同じ中学に通う。 暴力や差別が黙認される世界。 中学は狭い世界に閉じ込められて、息ができなくなるような空間。 彼女達は悪くないのに、お互いが相手を守ろうとして訪れる負の連鎖…。それはそれぞれが大人になり、時間が過ぎて離れても開放される事がない。 彼女達の繋がりは友情というよりはそれを越えた所にある切れない縁のように思える。あの時から始まってしまった…迷わず行動した友梨にはどうしてそこまで…と思わずにいられない。物語に引き込まれて一気読みだった。

2021/01/07

NAOAMI

3人の同窓女子の半生が、その中の一人から小説家相手に語られる。当時の荒れた中学で語り主は友達関係や自らの存在や見えない未来に鬱屈する日々。ある事件の加害者となってしまうも別の女子が罪を償う。そこからまるで交換殺人のループが始まる。罪悪感が薄れる時の流れ、第二、第三の殺人もまた真実が捩れていく。不安に苛まれる気持ち、女同士のややこしい内面、関係の複雑さに共感できない点も多く、殺人動機の背景描写は後付けなので納得し難いが、リーダビリティに助けられ読み進められる。語り手の入れ替わりや小説にすべき必然がわからん。

2021/01/22

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