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江戸彩り見立て帖 色にいでにけり (文春文庫 さ 59-3)

江戸彩り見立て帖 色にいでにけり (文春文庫 さ 59-3)

江戸彩り見立て帖 色にいでにけり (文春文庫 さ 59-3)

作家
坂井希久子
出版社
文藝春秋
発売日
2021-06-08
ISBN
9784167917036
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江戸彩り見立て帖 色にいでにけり (文春文庫 さ 59-3) / 感想・レビュー

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しんごろ

読みやすさ抜群の坂井希久子さんの新たなシリーズ。江戸のカラーコーディネーター物語。お彩と右近のやりとりはコミカルで、また始まったよと、水戸黄門的なお約束要素の構成みたいで読んでて心地良い。当然、そこには義理と人情もあるわけで、なかなか面白い。まだ右近には謎めいたところもあるし、お彩はホントに父の辰五郎の仕事場を立て直せるのか。お彩の痛いところを突いてくる右近のやりとりも楽しみだし、他にもいろいろ楽しめそうで今後の展開がどう発展していくのか気になるシリーズ。次作が楽しみ。

2022/07/16

ツン

坂井さんの新作。江戸時代のカラーコーディネーターという発想がおもしろい。今後の3人の関係がどうなっていくのかが楽しみですが、卯助さんも何か言っておけば良かったのにと思わなくもないです。

2021/06/19

のぶ

本作が新シリーズになるようだ。主人公はお彩。父親は浮世絵の摺師だったが、火事で視力も、仕事場も失ってしまう。お彩は婚約者との縁談も流れ、現在婚活中でやや気が強い。そんなお彩の特技は並外れた色彩に対してのセンスで、江戸のカラーコーディネーター。面白いところに着目しましたね。着物やお菓子の意匠等に並外れた能力を発揮して、まわりの信頼を得ていく。日本の色は鼠色一つ例にとっても、何十種もあって、それぞれに名前がついている。実際に見られないのがもどかしいが興味深い。他のメンバーもユニークで今後が楽しみだ。

2021/06/19

タイ子

カラーコーディネーターが江戸時代にいたら、たぶんこうだったんじゃないかというお話。元々は錦絵の摺師だった父親を持つお彩。父親が火事によって失明してしまい、摺師の仕事もできなくなり今は長屋でお彩が面倒を見ている。摺師の技を見ながら育ったお彩は色彩に秀でており、それを見込んだ京男の右近が身分は謎のまま近づいてくる。当たり前だが、世の中の全ての物に色があり色彩一つで商売も儲かったり、損をしたり…。上生菓子、金平糖、花魁の着物、茶の湯の茶碗。右近の正体も判明、お彩の優れた色彩感覚が人生を彩っていく。シリーズ開始。

2021/07/17

ぶち

日本は色彩の表現がなんと豊かな国なのでしょう。ねずみ色一つにも、白鼠、銀鼠、藤鼠、湊鼠、錆青磁、柳鼠……などたくさんの名前があります。これは名前だけでなく実際の色彩の微妙な違いからきているんですね。 そんな微妙な色彩を的確に感じ取る鋭い色彩感覚の持ち主であるお彩が主人公です。 胡散臭い京男・右近に連れまわされながら、着物の見立てや上菓子の新たな意匠など様々な難題にその色彩感覚が活かされていきます。その活躍がたいへんに楽しい物語です。 京男・右近が何者なのかの謎ときは、次作以降の楽しみです。

2022/08/05

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