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渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫 お 73-2)

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫 お 73-2)

渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫 お 73-2)

作家
大島真寿美
出版社
文藝春秋
発売日
2021-08-03
ISBN
9784167917302
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渦 妹背山婦女庭訓 魂結び (文春文庫 お 73-2) / 感想・レビュー

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chiru

江戸時代、芝居小屋が立ち並ぶ大阪、道頓堀に人形浄瑠璃に取り憑かれ人生の全てを捧げた男がいた。名は言わずと知れた近松半ニ。浄瑠璃狂いと蔑まれつつ虚と実の境を行きつ戻りつ現世をたゆたう。芝居小屋からもれる笑い声、軽妙で洒脱な大阪弁、せわしなくも愛しい人間模様。その静かな情熱はやがて大きな『渦』となり観客も作り手も渾然一体となって溶けあっていく。好きなものに純粋であり続けた半ニの人生。それこそが『かけがえのないもの』でした。『道頓堀には お人形がいてこそや』人生と道頓堀を彩った大輪の花。もう一度見てみたい。★5

2022/02/17

はっせー

歴史小説が好きな人や時代小説が好きな人・歌舞伎や人形浄瑠璃が好きな人におすすめしたい本になっている!通読して思ったことは話がぶっとい本だなってことだった。話の内容が濃いため読むのに時間がかかってしまったが読めて良かった!この本を人ことでまとめるなら『感情という名の渦』かなって思った。感情には引力があり、その引力がひかれあって渦をつくる。その渦が渦を呼び大きな渦へと発展していくかなって思った!続編もあるのでそちらもぜひ読んでみたい!

2023/11/20

優希

直木賞、高校生直木賞受賞作。文楽の世界を描いた作品です。人形浄瑠璃は詳しくありませんが、読み進めていくのと同時に興味がどんどん深まっていくのを感じました。もっと文楽について知りたいと思わされます。

2022/08/20

エドワード

儒学者・穂積以貫の息子、成章こと近松半二の生涯。父から近松門左衛門の硯を譲り受け、天啓の如く人形浄瑠璃の世界へ没入する。全編に溢れる人形浄瑠璃への愛。流れるような大阪弁の美しさ、大阪弁でなくては語れない、人の世の情を味わうことの出来る、関西人であることの喜び。本当に愛知県生まれの大島さんの大阪弁には感動する。江戸時代の芝居の台本を書く半二の才気と狂気のほとばしりがひしひしと伝わってくる。歌舞伎と人形浄瑠璃は似て非なり、切磋琢磨して発展してきたもの。コロナ禍でご無沙汰している人形劇を早く味わいたいものだ。

2021/10/02

kei302

こんな会話をようでっち上げるなあ:解説の豊竹呂太夫さんの言葉に大きく頷く。待望の文庫化です。 「伊賀越道中双六」完成に向かうラスト、しびれる、泣ける。 そうか そうやったんや。こないに かっこええ終わり方やったんや。ええもん読ませてもらいました。

2021/08/23

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