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オールドレンズの神のもとで (文春文庫 ほ 26-1)

オールドレンズの神のもとで (文春文庫 ほ 26-1)

オールドレンズの神のもとで (文春文庫 ほ 26-1)

作家
堀江敏幸
出版社
文藝春秋
発売日
2022-03-08
ISBN
9784167918446
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オールドレンズの神のもとで (文春文庫 ほ 26-1) / 感想・レビュー

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KAZOO

久しぶりに堀江さんの文学作品で堪能しました。18編の短編が収められていますが一つ一つの作品が珠玉のような感じで印象に残ります。本当に読んでいて言葉をつむいでいるという感じがしてじっくりと読もうという気になります。表題作などは奇妙な感じやSF的な印象を与えるのですが本当にありそうな気がしてきます。至福の時間でした。

2022/05/09

サンタマリア

これといったテーマのない短編集だが不思議と統一感があった。穏やかな海に月明かり一つ、クラゲが浮かんでる。そんなイメージを持った。『果樹園』『コルソ・プラーチド』『柳生但馬守宗矩』『ハントヘン』『十一月の肖像』が特に良かった。あとがきも面白かったのでこの人のエッセイを読んでみたい。

2022/04/23

tsu55

堀江敏幸の短編・掌編を集めたもの。 あとがきによると、すべて依頼にこたえて執筆したものだそうだ。中島みゆきのCDを聞いて心に残った曲のタイトルで書くとか、読み終えたら注文住宅を建てたくなる作品をとか、無茶ぶりに近い依頼に対して、作家がどのように想像力を展開していくのかが分かって楽しめた。

2022/08/07

ちぇけら

この短編集には生活の息遣いが刻まれている。いわゆる「主人公」が不在の物語のなかで、ドラマでは「通行人A」としてしか描かれないような人々の生活が眩しい。ドラマが倍速で見られ、ギターソロがスキップされる世界でこそ読まれるべき物語たち。「とるにたらないもの」は、こんなにも甘く愛おしいのだ。「結局のところ、大人はいつも、あいだにあるはずの大切なものを飛ばして、自分の関心事しか見ないのだ」。「コスパ」や「タイパ」は便利なのだが、それは天使であり悪魔だ。ぼくらは便利さという悪魔から、たくさんの色を損なわされている。

2022/05/25

Ribes triste

短編集でした。堀江さんの文体は柔らかく、日向の光のように暖かくて好きです。過去作の「めぐらし屋」も出てきたりと楽しませていただきました。数ページの短編がぎゅぎゅっと詰まっている構成は面白かったけれど、すぐに読み終わってしまい物足りない。本当はもっと長い作品が読みたいのです。

2022/04/27

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