べらぼうくん (文春文庫 ま 24-7)
べらぼうくん (文春文庫 ま 24-7) / 感想・レビュー
ばう
★★★「作家万城目学はかくして誕生した」というエッセイ。大学受験失敗から留年、就職、そして無職となり作家になるべく奮闘する毎日が描かれている。これは作家志望の方には大変参考になるのではないかしら?特に「独りよがり」を消し去らない限り小説家にはなれない、というくだりは全く作家になるつもりはない私まで深く納得してしまった。そして『鴨川ホルモー』誕生秘話にびっくり。「文豪」の中にあったMS-DOS、友人がくれた古いパソコン、この2つの偶然の繋がりにどれだけ多くの万城目ファンが感謝することでしょう。ありがとう‼︎
2023/07/14
nemuro
「著者グラフ・全期間」を覗いたら、なかった。『鴨川ホルモー』も『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』も、2009年1月の読書メーター登録以前であるらしい。『鹿男あをによし』をこれはついて行けそうにないと途中で投げ出して以来ということか。シンプルでスッキリ。そんな、はるな檸檬氏のイラスト&城井文平氏のデザインに惹かれての購入。帯に「奇想天外な<万城目ワールド>誕生前夜★」。週刊誌連載のエッセイ集。漢字で「箆棒」。「阿呆だ」の意味が気に入り書籍化に際し改題。面白かった。本棚でジッと待機中の『ザ・万字固め』も近々に。
2023/01/07
優希
小説のようでもありエッセイのようでもある。可愛いかったです。
2022/08/24
niisun
万城目氏の大学受験失敗から『鴨川ホルモー』で新人賞を授賞するまでのエッセイ。私とは3歳違いと世代が近いため、学生から社会人になった当時を懐かしみながら読みました。また『鴨川ホルモー』が刊行されたばかりの頃に読んだので、あの万城目さんの真骨頂ともいえる奇想天外な物語が、苦心惨憺、紆余曲折の末、これでダメなら小説家の道を断とうと決めた最期の一作だったと知り、感慨深い。しかもワープロのデータをパソコンに変換できていなかったら新人賞の締切に間に合わず、作家・万城目が産まれていなかったと思うと、人生の妙を感じます。
2022/10/30
@nk
既読の複数冊に紹介されいて、書店でふと目にとまり手に取った初の万城目作品(エッセイ)。浪人生から小説家デビューまでの危うい日々が、切り取られた時代描写とともに、一見すると自慢話のように思えそうな内容さえも、面白可笑しく綴られていた。言葉のチョイスが秀逸というか、言葉選び以前の著書の経験が多彩というか、いずれにせよ「見える人間」でしか書き得ないと思しき数々のエピソードは抜群の読み応え。大学生活の捉え方、社会への問い、学生の将来への助言なども時折挟み込まれ、著書の秘めたるものも強く感じつつ、⇒
2023/08/21
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