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ですぺら(ロマンアルバム)

ですぺら(ロマンアルバム)

ですぺら(ロマンアルバム)

作家
小中千昭
安倍吉俊
出版社
徳間書店
発売日
2011-04-28
ISBN
9784197203284
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ですぺら(ロマンアルバム) / 感想・レビュー

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ピク

今なお世界で根強い人気を誇る90年代のカルトアニメ『serial experiments lain』のスタッフが再集結するも、後に逝去される中村隆太郎監督の病気で凍結した幻のアニメ企画『ですぺら』をアニメージュに連載した小中千昭の小説&コラム、安倍吉俊のイラストで綴る。ダダイズムをテーマに掲げ、漠然とした大正デモクラシーの浪漫ではなく、破滅へ突き進む暗い側面も持つ大正の退廃美を、後に震災で倒壊する浅草のシンボルマーク「浅草十二階」に潜む謎の少女と青年を通して描く。今でも、自分はこういうアニメが見たいんだ!

2016/04/30

G.G.

あまりにも不足、あまりにも断片的、やはりアニメ化がポシャったのが痛手というのは大きい。でもこの「ですぺら」は、だからこそ——不足して断片に過ぎるからこそ、どこか不思議と惹かれてしまう。啓示の少女がふらっと現れてふらっと消えてゆく。その全貌は見えにくいけれど、ただ去った少女が元気そうにまたフラフラとしてる、というので何もかも許せてしまう。lainが「来る側」「偏在すること」の物語なのに対し、ですぺらは「来られた側」「偏在する彼女に実際に会える/会ってみた」の物語だ。あいんは今もどこかで電気ビリビリしている。

2011/07/31

田蛙澄

lainの小中・安倍コンビということで、遅ればせながら読んだ。浅草十二階や前衛映画、見世物小屋、私娼窟、ルノー戦車、関東大震災、辻潤、芥川龍之介、大杉栄、北一輝など同時代人のいかにも大正浪漫とその破滅というガジェットが絢爛に詰め込まれ、そこにステラ的な未来テレビや電波塔化した十二階、あいんの作るお父さん、芸術村、人形と妄想など妖しい要素も漂い、ただただ幻惑される。とても愉しく心地よい読書だった。

2019/05/26

参謀

「安倍吉俊ってこんなの出してたの?」と即買。サブカル系マニアの中で大好評を博したあの『lain』のタッグ、シナリオ:小中千昭、イラスト:安倍吉俊のアニメージュ連載作品らしいです。イラスト集であり、短編小説である本書。舞台は大正時代で、人間ではないあいんの物語。時代考察なども書かれていますが、これ単品じゃよくわからない…と思っていたら、やはりアニメ化する計画がぽしゃったようです。無念…リューシカのコラボイラストもあります。お気に入りイラストはねんどろいどあいん。イラストを楽しみましょう!

2017/09/19

ミタカノミタカ

serial experiments lainのスタッフが描く、大正時代のちょっと不思議な物語。アニメ化前提で連載されたものの、諸事情によりアニメ制作は中止。結果として、本書が出版されたのみでプロジェクトは終焉となった。lainに感銘を受け本書を手にしたものの、果たしてこの作品がなんだったのか、判断に困っている。作者が意図した様にlainの影響は見受けられるものの、それが逆効果になっている印象。というか単に紙面が足りないんじゃないかと。アニメ化されなかった事が悔やまれる。→

2016/11/01

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