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ウミガメと少年 野坂昭如 戦争童話集 沖縄篇

ウミガメと少年 野坂昭如 戦争童話集 沖縄篇

ウミガメと少年 野坂昭如 戦争童話集 沖縄篇

作家
野坂昭如
男鹿和雄
出版社
徳間書店
発売日
2008-04-16
ISBN
9784198625238
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ウミガメと少年 野坂昭如 戦争童話集 沖縄篇 / 感想・レビュー

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Willie the Wildcat

ウミガメの不変性と人間の可変性。音や光など五感に訴える変化。ウミガメの卵の件は意味深。海へ帰るのは、また同じ地へ戻る意味でもある。戻る力にも自然。モノゴトを必要以上に複雑にする人間の業を再認識。自然の偉大さ・雄大さと比較した人の愚かさを暗喩している気がしてならない。英文では時に異なる解釈が可能なニュアンスもある。意図的かどうかは不明も、”違い”を超えた人としての共通項に訴えるMSGは不変と信じたい。一方、読後に感じた伝承の不安。戻る、故の人の忘却と安心感。このような歴史は繰り返して欲しくないものだ。

2016/11/26

chimako

この本で読了。言葉がない。幼い少年とウミガメの交流の話ではない。特別悲しくもなく、悲惨な戦状を書き連ねたわけでもない。なのに、言葉が出ないほど胃の上あたりが重苦しい。あの戦争を長引かせた日本の軍部にも読んでもらいたい。そして、野坂氏の言う「虐殺」を繰り返したアメリカ軍にも。後半は英語で訳された物語なのだから。

2014/04/16

みゆ

戦火の中、ただひたすらに卵を産むウミガメ。野坂昭如の強烈な反戦メッセージを感じる。表紙の美しい青が哀しい。

2018/04/18

ベル@bell-zou

カメの卵の味は少年をひとときでも幸せにしたのだろうか。温かい命の味。愚かな人間の営みを尻目にカメは産卵にやって来る。ただ種を残すためだけに。《共読の方とのコメントから追記》~背景に、以前観たスピルバーグのTVドラマ『ザ・パシフィック』を感じた。カメが眺めた赤く燃え上がる陸に重ね合わせて。

2018/03/21

絵本ですが文章は大人向けだと思います。大東亜戦争の流れと沖縄戦を多少勉強してから読むと良いと思います。ウミガメ目線の沖縄戦と少年目線、全然違うけどウミガメが戦争に関係なく産卵しに陸へ上がっていく光景が印象的。

2015/02/14

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