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満つる月の如し 仏師・定朝

満つる月の如し 仏師・定朝

満つる月の如し 仏師・定朝

作家
澤田瞳子
出版社
徳間書店
発売日
2012-03-06
ISBN
9784198633622
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満つる月の如し 仏師・定朝 / 感想・レビュー

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藤枝梅安

仏師・定朝の唯一確証のある作品である、平等院鳳凰堂の本尊、国宝 阿弥陀如来坐像が作り出されるまでの物語。筆者は史実を基に、想像力を駆使して、複雑な貴族社会の確執の中で誠意を貫こうとした人々の苦難を描き、その苦悩の中から生み出されたのがこの坐像であるとの説を展開する。定朝を励まし鼓舞した僧・隆範と定朝との交流を中心として、この坐像のモデルを一人の女性と定めて書き上げた特異な作品である。人物が多く筋があちこちに飛び、やや冗長(定朝だけに?)な展開だが、それも平安貴族の生活を感じさせるためだろうか。

2014/12/03

そら

”平安時代の本格的な歴史小説”。それも源平とかの武士じゃなくて”貴族の話”。なかなかないですよね。とても貴重な本です。小説としてのエンタメ性もあるし、起きる事件や背景はちゃんと史実に基づいている。その時代の暮らしぶりが興味深かった!仏像のそばで死にたい人が危篤状態で戸板に担がれてお寺にくるとか。皇族に仕える女房たちが、出産しても子供をどこかに預けてさっさと仕事復帰、子供がいようが夫がいようが恋愛しまくり?とか。貴族の仕事って、ほぼほぼ自分たちのイベント事?無益?あ、言っちゃった(笑)とか。

2020/06/11

深青

まず定朝という仏師が居たことを今回初めて知りました。彼がどういう風に平安京時代を生き、仏を彫ることに向かい合っていたか。そして、平等院鳳凰堂の阿弥陀如来像を彫るまでの経緯や込めた想いを濃密に描いた物語。あるいは、定朝を見いだし後ろ楯となった隆範の物語でもあると思う。考えさせられたのは、仏教もしくは仏像が誰のためにあるのかということ。定朝は世の中全ての人の為と思っていたのだろうけど、貴族様達には民が見えていないように読めてなんか嫌だった。

2015/07/27

ちろ

主人公の仏師定朝のみならず、登場する人物全員にスポットがあたっていて、より深い物語になっていた。やっぱり澤田さんの小説は凄い。第四章の中庭の場面は、凄絶だけど好きです。

2017/06/15

ラスカル

道長の時代の平安時代。仏師定朝と定朝を見出し育てていく僧侶隆範の物語。飢餓や疫病、貧困に喘ぐ庶民を前に仏像を掘ることに疑問を抱く定朝が行き着くのは中務の顔に見た慈悲相を写した平等院の阿弥陀如来像だった。貴族の政争、中務、小式部の彰子付の女房の生き方などが描かれて絵巻物を見るような思いがした。「真実の御仏の姿とは、人の裡にこそある」

2020/01/23

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