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夜の塩 (文芸書)

夜の塩 (文芸書)

夜の塩 (文芸書)

作家
山口恵以子
出版社
徳間書店
発売日
2019-03-08
ISBN
9784198647995
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「夜の塩 (文芸書)」のおすすめレビュー

「令和」になる前に読みたい、古き「昭和」の時代を感じさせる復讐サスペンス!

『夜の塩』(山口恵以子/徳間書店)

 昭和30年。戦後の混乱もようやく落ち着き、人々の生活に少しずつ日常が戻ってきた時代である。だが、戦争の傷跡は深く、社会の裏側には、今では考えられないほどの深い「闇」が存在していた時代でもあった。

 そんな中、名門大学を卒業し、英語教師として働いていた十希子に「母の死」という突然の悲劇が降りかかる。しかもその死は、汚職事件の渦中にある男との無理心中というスキャンダラスなもの。いわれのない誹謗中傷の中、教師の職も辞した十希子は一人、事件の真相解明、そして復讐を決意する。

『夜の塩』(山口恵以子/徳間書店)のこうした作品設定は、松本清張の社会派推理小説を彷彿とさせる。著者・山口恵以子を「食堂のおばちゃん」シリーズでしか知らない読者は少し面食らうかもしれない。しかしながら、著者は第20回の松本清張賞受賞作家。本格派の推理小説家であり時代小説家でもある。

 そんな著者が昭和30年の時代背景を綿密に描くことで、読者はどんどん作品世界に引き込まれていく。「置屋(芸者や遊女を抱えている家)」「赤新聞(低俗な興味本位の新聞)」「ペー…

2019/4/27

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夜の塩 (文芸書) / 感想・レビュー

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ウッディ

高級料亭の中居として働いていた母が、温泉宿で家庭のある男性と無理心中した事を知らされた名門女子高の英語教師の十希子。婚約者に捨てられ、教師を続ける事も出来なくなった十希子は母の汚名を晴らすため、料亭の中居になって真相を探る。昭和30年代、高度成長期の汚職を描き、純粋な十希子が少しずつ強かな女に変わって行くストーリーは、松本清張の小説を彷彿とさせました。母への想いと糸魚川への愛情は矛盾しないのか、女性って怖いという思いを抱きつつ、地味ながら面白かったという感想です。

2019/06/29

やっさん

★★★★☆ 舞台は戦後まもなく。母の謎の死をきっかけに恋人や職業を失った十希子が、母の死の真相を探る話。まだ女衒が世間に残っている時代であり、十希子の壮絶な半生にあっという間に感情移入。

2019/11/29

野のこ

装丁のオードリーヘップバーンのような凛としたお嬢さんが主人公。サスペンスドラマのようで読みやすく、昭和30年のモダンな東京の雰囲気が味わえるのが良かったし、華やかな高級料亭の隠れた裏側がのぞけたのも興味深かった。タイムスリップしてお洒落をして帝国ホテルや山の上ホテルでお食事してみたいって思いました。母の復讐のため男性たちとの関わりに心配したけど、十希子の心が強くてこの先 希望が持てる読みあじ。

2019/05/14

モルク

食堂のおばちゃんののりで読み始めたが全く違う!!昭和30年、主人公十希子は私立女子高の英語教師として勤務し、同僚の教師と婚約の運びとなるなか、高級料亭の仲居として働く母が心中する。それにより婚約者は去り、職も追われ、母が勤めていた料亭に勤務し、母の死の汚名をはらすべくを調査する。そして贈収賄疑惑という政界を揺るがす大事件の真相にまで身体をはって迫り…。大胆な行動をとる十希子。十希子がこんなに美しくなければ、男を手玉に取り情報を得ることはできなかっただろうと思うとちょっと複雑な想いがする。

2020/08/18

ゆみねこ

濃い目の昼ドラ的な作品❨褒め言葉❩です。名門女子高で英語教師をしている十希子が、突然母の死を知らされる。年下の商社の男と心中したと。母の死に不審を抱いた十希子は母の勤めていた料亭に仲居として働き、真相に迫って行く。高度成長期の少し前の東京の雰囲気も楽しめる1冊。

2019/03/23

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