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愚かな薔薇 (文芸書)

愚かな薔薇 (文芸書)

愚かな薔薇 (文芸書)

作家
恩田陸
出版社
徳間書店
発売日
2021-12-23
ISBN
9784198653477
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恩田陸が、14年かけて編み上げた吸血鬼SF『愚かな薔薇』――萩尾望都描き下ろし期間限定カバーも!

「14年の連載を経て紡いだ 美しくもおぞましい吸血鬼SF」──そんなキャッチコピーとともに届けられたのは、時の重みがずっしり伝わる580ページ超の大作。舞台となるのは、山間の小さな町・磐座。この地に集められた少年少女は、星々の世界へ旅立つ“虚ろ舟乗り”になるため、ひと夏を過ごすことに。他人の血を飲み、歳を取らない体に変質する彼らは、永遠に枯れない“愚かな薔薇”にたとえられていた。

(取材・文=野本由起 撮影=山口宏之)

「磐座のモデルは、旅エッセイの取材で訪れた岐阜県の郡上八幡です。谷間に貼りつくように集落があって、『ここに空飛ぶ円盤が降りてきたら面白いだろうな』と思って。私は違う時期に訪れたのですが、夏には郡上おどりという静かなお祭りもあるんですね。広場に山車が出て、みんなで踊る祭りが30夜以上続き、お盆になれば徹夜おどりも始まって。祭りの時期に飾られる提灯も、ベツレヘムの星を思わせる形で超新星爆発のよう。この土地のイメージが、作品全体のトーンを作っています」  そこに加わったのが、吸血鬼というアイデア。 「私の世代だと、萩尾望都先生の『ポーの…

2022/2/5

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愚かな薔薇 (文芸書) / 感想・レビュー

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starbro

2月の第一作は、14年連載していた(連載で完読した読者は存在するのか?)恩田 陸の最新刊です。恩田 陸は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は。、ヴァンパイア・スペース・ダーク・ファンタジーでした。雰囲気&世界観は好きですが、タイトルと「虚ろ舟乗り」という表現に違和感を感じました。図書館本のせいか、萩尾望都版カバーでなかったのが、残念です。 https://tadeku.net/97504/

2022/02/01

旅するランナー

変質体、虚ろ舟乗り、血切り、通い路、木霊、キャンプ...謎の言葉が散りばめられ、不思議な世界に連れていかれる、意表を突くSF・ちょっぴりホラーなジュブナイル小説。人類の運命・進化・未来へと繋がる、想定を超える壮大で幻想的な展開を楽しめます。あなたの想像力・空想力・許容力が試されます。

2022/02/20

パトラッシュ

『ポーの一族』的な吸血ゴシック調で始まったのが『エヴァ』を思わせる人類と宇宙知性の対決となり、『三体』にあった滅亡の未来に対する絶望的な反抗策を経て『幼年期の終り』のようなヒトの進化を予感させる結末を迎える。自分の住む世界が現実であることを疑わねばならない時代に生きる人びとが、変わる恐怖と変わらぬ今への憧れに引き裂かれる物語は心を打つ。しかし全編を貫く明確なテーマが曖昧で、磐座の町だけが舞台で外国人や政治的動きの描写が皆無なため社会的広がりに欠ける。一応風呂敷は畳まれるが小さくまとまった感が拭えなかった。

2022/02/10

うっちー

超大作。家族、生と死について恩田さんの想いが伝わってきました

2022/02/08

とろとろ

吸血鬼の特質は鬼滅の刃の鬼にも共通している設定なんだな。身体の再生能力と永遠の命というのは人類の悲願か(笑)。1万年後に地球の最後がやってくる。それまでに人類はなんとか移住の方法を見つけないといけない。その方法が「虚ろ舟乗り」であり、それに変容する適性を見つけるのがキャンプで、祭りはその言い伝えだった。しかし、1万年後の絶滅に備えて今から準備?。それに太陽がノヴァ化するっていうのも突然その日から始まるわけでは無いし…。にしても、久しぶりの長編SF。途中、かったるいところもあったけれど、まぁ良しとするか。

2022/03/24

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