危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』
危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』 / 感想・レビュー
けんとまん1007
風の谷のナウシカ。映画版しか知らない。それでも、何度、観ただろうか。観る度に、発見がある。その時の自分自身の状態にもよるからだろう。それにしても、この本を読んで、漫画版を読みたくなってしまった。
2023/04/20
まっと
名作「風の谷のナウシカ」の魅力を有名愛好家18名が自らの視点で語る一冊。その焦点は「聖母」ナウシカ本人や他の登場人物のキャラクターであったり、作品の世界観とディテール、現実世界との対比、「人間」感等々、幅広い。インタビューの聞き手も愛好家であり、双方のコメントは自分には無かった視点も数多い。フランスで宮崎作品の背景を理解するには必読、とまで言われることを知り、改めてこの作品の凄さ、深さを認識。早速映画を改めて観よう。原作漫画にも触れてみよう。その上で本書を再読すればまた新たな世界が自分の中で拡がりそうだ。
2023/08/13
はるわか
破壊と慈悲の渾沌
2023/07/11
coldsurgeon
漫画「風の谷のナウシカ」をもとに、インタビューから、混沌とした危機の現代社会を読み解く。映画は、調和の取れた全体に包み込まれて終わり、漫画のそれは、読者を予想もしなかった場所に投げ出して終わるという感じ。漫画ナウシカは、様々なな読み方を許容してくれる開放系の作品だろう。老いるからこそ、死ぬからこそ人は美しいと。単純な善悪では割り切れない人間の愚かさを直視する。清浄と汚濁こそ生命であり、それにまみれながら生きていくしかない。さらにある程度自然をかく乱させることが、自然界における人間の役割ではないか。
2023/12/08
タナカとダイアローグ
朝日新聞社の記者による熱量のある企画。危機の時代とは、ロシアによるウクライナ侵攻やコロナウイルスのパンデミックはもちろん生命の操作といった科学哲学の問題も踏まえている。インタヴュー対象が多様で、多視点からテクスト解読がなされており、ナウシカの世界観を改めて楽しむことができた。闇=分解、ヒカリ=合成という解釈や、ナウシカの母性といった新しい観点が得られたところで赤坂先生の本も読んでみようと思った。生命の偉大さは悩みの深さで決まる(意訳)というセリフに言及はなかったけど、人工的に作られた生命にも偉大さがある
2023/02/26
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- 出版社
- サンガ新社
- 発売日
- 2022-07-21
- ISBN
- 9784910770109